空き室を歩き回る不気味な足音(群馬県K温泉)

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ホテル

昨年、家族と一緒に由緒ある温泉旅館に泊まりました。

大人数だったので2部屋予約して、1室に集まって夕食を食べました。

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みんなはご飯を食べ終えても会話を楽しんでいましたが、

私は部屋に戻り、すでに敷かれていた布団の上で大の字になって寛いでいました。

とにかく古い旅館なので、部屋の出入り口は引き戸で、見られて困ることもないので開け放っていました。

しばらくボ~ッとしていると、部屋の横の階段を上ってくる誰かの足音が聞こえてきました。

ただ、そのとき誰かが上がってきたにしては、人の気配がないな~と思いました。

すると今度は隣の部屋から、ミシッ、ミシッと足音が聞こえたのです。

「なんで?」

正直そう思いました。

なぜなら、隣のその部屋は今日は空き部屋だったのを知っていたからです。

しばらく階段を覗いていましたが、誰も降りていきませんでした。

あれは誰だったのか未だにわかりません。

私は疲れていたのか、気になりながらもそのまま眠ってしまいました。

次の日、家族にその話をするとみんな笑いながら聞き間違いだろうと言われ、

その時話は終わりましたがしばらくして、

いとこが私のところへ来て「私も足音聞こえたよ」と言いました。

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いとこは怖くて確かめることもせず、ただただ布団をかぶり耳を塞ぎ眠りについたそうです。

あとから聞いた話だと、やはりその旅館は相当な古さ故、色々な怖い噂があるそうで、

中でも、ある1室で自殺をした旅行客がいたらしく、

その客は旅館をとても気に入っており常連だったらしいのですが、

ある日チェックアウトの時間になってもフロントに来ない客を心配して様子を見に行った従業員が、

首を吊って死んでいる客を見つけたとのことです。

それからというもの、毎晩のように旅館内で夜中に誰もいないはずなのに

足音が聞こえるという現象が起き始めたそうです。

亡くなったその常連客は旅館を愛する気持ちから、離れられずにいるのではないかとのことです。

私たちが聞いた足音はもしかしたらその常連客のものだったのかもしれません。

私はなんとなく怖いという気持ちはなくなり、もし本当にその人なのであれば

逆にずっと居て欲しいという供養にの気持ちでいっぱいになりました。

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