神戸市にあるトンネルの壁の死者の影
兵庫県神戸市長田区東尻池の国道2号の下を通っているトンネルでの出来事です。
この話は今から１０年ほど前の不思議な体験です。
当時、私は神戸市にあるホテルで調理師として働いていました。
いつものように何気なく働いていると先輩が慌てて新聞を持って現れました。
「おい、大変やぞ！」
と震える手から渡された新聞の記事に目を通していくと私の全身に寒気が走りました。
「神戸市長田区のトンネル内で2人乗りのバイクが爆発 2人死亡」
この2人というのは、私の職場の調理師とウェートレスだったのです。
「先輩、この2人付き合ってたんですか？」
と聞く私に先輩は「隠れてコソコソ会ってたのは知ってたが、、、」と小さな声で呟きました。
お通夜もお葬式も身内だけでするらしく、
誰も参列しないでそっとしてあげていようと先輩たちが言ったのでそのまま月日が過ぎて行きました。
それから数日がすぎ職場では奇妙な出来事があったのです。
水槽の中に何故か包丁が入っていて洗い物をしようとした調理師が手を切ったり、
壁にかかっている時計が落ちてきたりと不思議な現象がおこりました。
「偶然ですよね？」と言う私に先輩は
「事故の事を知らん顔してるから怒っとんちゃうか」と引きつった顔でささやきました。
そしてその日の仕事が終わったお花を供えに行こうと言う事になり、
先輩の運転する自動車で調理師5人で事故の現場があるトンネルに向かいました。
夜の11時を過ぎたころにトンネルの手前で車を停めて
歩いて向かっているとうっすら杵臭い臭いがしました。
トンネル内は電気もついておらず暗闇の中、私たちが歩いていると、
「ここちゃうかな？」と薄く焦げた壁を見つめ先輩は立ち止まりました。
私たちはその場所にお花を置いて手を会わし帰ろうとした時に
後輩が「ギャー」と大きな声で叫びだしました。
何事かと天井を懐中電灯で照らしたらバイクに2人乗りしている姿がくっきりと爆風で写っているのです。
彼氏の腰に腕をまわして乗っているカップルの姿が、、、
私たちは恐怖と震えでその場から走って立ち去りました。
それからというもの職場では不思議な現象はなくなり、
またいつもの風景へと落ち着いていきました。
兵庫県の兵庫トンネルでの知人の恐怖体験
あれはもう10年程前の話しになるのですが、岡山県から知人が彼女とその友達を連れて、神戸の私の家に来てからの話しになります。
知人逹が私の家に到着したのは、丁度昼前だったと記憶しています。
その日は、私と知人での仕事の打合せがあり16時位まで話しをしていました。
仕事の打合せも終わり、その後1時間程皆で雑談していたところ、知人の彼女がこの辺りに心霊スポットはないか？と尋ねてきた為、噂で知っていた兵庫区の兵庫トンネルの話しをしました。
噂の内容は、昔2人乗りのバイクが警察に追われ、逃げていた所兵庫トンネルの入り口辺りで転倒事故を起こし、乗っていた方逹は亡くなり、その方逹の陰影がトンネルに残っているという話しでした。
その話しを、聴いた知人逹は神戸でご飯を食べて帰り道にその場所に行くといって我が家から帰って行きました。
その日の夜11時頃だったと思いますが、その知人から電話がかかってきました。
声が震えているのが判る位大きな声で、
「今さっき、兵庫トンネルに皆でいったんですが、リアシートに座っていた彼女の友達が変になり運転席の僕の首を絞めてきたんです。
彼女が直ぐ様友達の腕をほどこうとしたが凄い力で僕の空いている手で一緒に何とか振りほどく事が出来、事故も免れました。今その友達は寝ています。」との事でした。
私は、取り敢えず家に来る様に伝え電話を切りました。
30分程経って知人逹が私の家に到着しました。
来て家に上がってきた知人の首をみると黄色く指の形に変色しているのが確認できました。
その後話しを聞くと、そのトンネルに回る道までには何の変わりもなく楽しく皆で笑っていた様ですが、
１回目トンネルに入った時は陰影が見えずぐるぐる3回程回って車の中から見回していた矢先に、リアシートの友達が奇声をあげながら首を絞めてきたみたいです。
矢張そういったスポットに行くのはいけないんだなと結論し話しを終わらせた途端に、寝ていた友達が起き上がり何もなかったかの様にキョロキョロしていました。
その時の事を覚えていないのか、尋ねましたが何も覚えていない様でした。
その日は、皆さん我が家で寝て翌朝岡山県へと帰路に着きました。
後日談なのですが、数日後たまたま仕事で移動中に、突然タイヤのバーストした音が車内に響き、直ぐ様車を道路の端に停車させてタイヤを確認したのですが、変わった様子もなく周囲を見渡すとちょうど兵庫トンネルの真上でした。
それ以来、私はその場所を絶対通らない様にしています。
