山の中にある不気味な建物
もう何年も前になりますが、当時の上司と仕事仲間数人で温泉に行きました。
施設も綺麗で、日ごろの疲れを癒し帰路へつこうとしたところ、
何やらやたらと古い学校のようなものが建っていたのです。
そこの看板には大きく「怪しい少年少女博物館」と書かれており、
興味をもった私達はちょっと寄ってみることにしました。
入口の真上には小便小僧がおり、人が通ると水が出る仕組みになっていて、
ますます中に何があるのかと好奇心を注がれました。
館内は割と広く一階と二階に展示物があり、ほとんどがレトロ用品でした。
古めかしい人形やおもちゃなど、変わったものが
多くなんだか異空間に迷い込んだような気分になりました。
中にはこれけっこう貴重なのでは?と思うような物もあり、
映画の小道具などが点在するなかワクワクしながら二階へと向かいました。
呪いの藁人形
二階を見学していると、思わずひっと息を飲むようなものを発見しました。
藁人形です。
それもけっこう本格的に、釘が打ってあり、
リアルに本名を書いてある物も多く見受けられました。
白い着物をきた人形の後ろにびっしりと打たれた藁人形は衝撃的でした。
「呪いのわら人形 セットで三百円」
〇〇死ね ○○をクビにしろ ○○が地獄に落ちますように
読んでいるだけで鬱々とした気持ちになるような言葉が並べられ、
遊び半分で参加したのかそれとも本気なのか、その一帯だけには確かに人の怨念を感じました。
そして私が一番怖いと思ったのは、こんな山奥にまできて他人を呪おうとする人の多さです。
もしかしたら、気が付かないだけで知らず知らずに私も呪われているのではないか。
そんな事を考えてしまう出来事でした。