銀婚湯周辺の駐車帯で休んだ時の心霊体験(北海道八雲町 囚人沢)

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当時私は札幌市に住んでいた時に、

お盆で親戚も集まるからどうにか帰ってこれないか?

と母から言われたことがありました。

ちょうど翌日からは連休だったので、明日帰ろうかとも思ったのですが・・・

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日中は道路も混むだろうと思った私は、

仕事が終わった午後8時頃に札幌を出発することにしました。

車に乗ってしばらくは順調に走っていたのですが、

やはりお盆の時期と重なっていたこともあり普段よりも交通量が多く、

道路も事故渋滞等でだんだんと込みだしてきていたので

高速道路を降りた私は、旧道を利用することにしました。

旧道に入りしばらく走ると、疲れが出たのか急な眠気に襲われた私は、

とりあえず少し休もうと思って路肩にある駐車帯に車を停車しました。

街灯が2~3個ポツンポツンとあるそこは、

普通であれば気味が悪くて利用しようなんて考えもしないのですが、

その時はあまりの睡魔に勝つことが出来ず仕方がなく少し休むことを決めました。

そのまま車の後部座席へ移動して横になろうとしていると、

同じようにトラックが前方から走ってきて駐車帯に停車して、

室内灯を付けたままでドライバーさんが休もうとしているようでした。

私は、他にも同じように休んでいる人が居ることで

少し安心したこともありそのまま眠りへと落ちていきました・・・

「コツンコツンコツン」

車の屋根を叩く音に目が覚めました。

何だろう?雨だろうか?と思い目を開けてみると

ちょうど見えるリアガラスには雨粒ひとつついていません。

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何だ?鳥かなんかが屋根に停まったのかな?と思い再び眠ろうとすると・・

「ガンガンガン」

と今度は車の天井を何かが走るような音が聞こえてきました。

何だ?と今度こそ飛び起きた私は、恐る恐る外の様子を伺ってみると、

黒い影のような物が駐車場のオレンジ色の街頭に照らされた下を、

コロコロと転がっているのでした。

その物体にはちょうど手があるようで、1本の手を

うまく利用して車のボンネットに上がったり、車の周囲を転がっているかのようでした。

一体あれは何なのだろうか・・・どう考えても動物ではない、

所謂生きていると思えるような動き方ではなかったのです。

そしてそれらは先ほどのトラックの運転席のフロントガラスに、

まるで覆い被るかのようにくっついているのでした。

中には恐らく仮眠を取っているドライバーさんが居ると思うのですが・・・

目を凝らしてみると、室内灯を付けたままで

眠っているドライバーさんが暗闇の中で見えました。

そして、その黒い影のような物体にもドライバーが見えているかのようで、

必死にその腕のような物でガラスをドンドンと叩いているような動きをしていました。

あれは何なのだろうか・・・

というか、あのトラックのドライバーさんは大丈夫なのだろうか・・・・

と思っていると、そんな黒い球が急にこちらの方を向いたような気がしました。

距離にして10メートルくらいでしょうか・・・

そしてそれは明確に私の方へと近づいて来るのでした。

慌てた私は体をシートに伏せて、震えながら身を隠しました。

そしてそれは、ペタペタ・・・とフロントガラスを上り

ガンガンガンと天井を転がり

ペタ・・・

リアガラスで止まったのでした・・・

確かにリアガラスから何かの強い視線を感じました。

そして、獣のような息遣いも聞こえてくるようでした。

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私はとっさに、動いたらダメだ・・・と思い、

その存在が居なくなるのを祈りながら震えていました。

やがて・・・すっと意識が眠りの中に落ちていくような気がして

次の瞬間、トラックの走り出すエンジン音で目が覚めました。

むくりと後部座席から起き上がった私は、

走り去るトラックのナンバーを何となく見てみると

それは札幌ナンバーの〇〇運送という会社のトラックでした。

辺りが明るくなっているという事もあり私はそのまま車を発進させ、

朝一から営業しているスタンドへと向かい給油を依頼しました。

「お客さん・・・一体どこを走ってきました?」

車の給油口の周辺を見ながら、スタンドのスタッフである

中年の男性が怪訝そうな顔でこちらを見てきます。

私「あの旧道の方から・・・」

スタンドの男性「だめだよ、あんなところ走ったら・・・ちょっと降りて見てみて・・・。」

その声に車を降りてみると車のボデイには、

まるで泥で手形を付けたような跡が10か所以上ついていました。

地元民であり、親の代からそのスタンドで働いている男性の話によれば

「囚人沢」

かつてそこは昭和天皇の御幸の為に急ピッチで作られた道路であり、

数多くの囚人が強制労働として連行され、無理なスケジュールで

進められた作業で命を落とした場所だそうです。

故に夜中にその道路を走ると、鎖の音が聞こえるとか、

何十人もの作業員が歩いているのを見たなどという話が後を絶たないとか・・・

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スタンドの男性
「悪いことは言わないからさあ、あの道路を夜に走るのは

やめといたほうが良いよ・・・じゃあハイオク代で4350円ね。」

最後にそんなことを言うのでした。

そして実家に無事に到着した私は、久々に会う家族や親戚の人と夕食を取っていると

ニュース「今日のニュースです。今日の昼過ぎに〇〇道で、

大型トラックが横転事故を起こしました・・・」

「運転手の話では、急に車内の後部座席から黒い物体が

飛び出してきたと言っていますが・・・これにより3時間にわたって通行止めとなり・・・」

ふと見た画面にはあの時、駐車帯で向かいに停まっていた

札幌ナンバーの〇〇運送のトラックが、横転した姿で映っていた。

あの時もし自分も室内灯を付けたままで眠っていたら・・・

もしもあの黒い影のような物体に見つかっていたら・・・

同じような事故を起こしていたかもしれません。

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