真冬の中央分離帯に立つ半袖の男性

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今から30年以上前の話しですが、当時小学生だった私はお正月に父の実家がある佐賀県武雄市に住むおばあちゃんに会いに行くのが楽しみでした。

年末から行き 年が明けた4日に大阪の自宅に帰るというのが毎年の恒例になっていました。

その年もおばあちゃんちでお正月を過ごし 父の仕事の都合で朝1番の飛行機で帰る為、早朝から身支度をしていました。

武雄市からタクシーに乗り 高速道路を走り空港に向かいます。

その日は朝から天気も良く、さほど寒くなかったのを覚えています。

しかしタクシーが高速道路に乗って数分走った途端 いきなりの土砂降りになりました。

運転手さんが『急ですね〜〜』と言ったのを覚えています。

私は何気なく外の景色を眺めていたのですが、少し先の中央分離帯に人が立って居るのが見えて来たんです。

なんとなくその人の居る辺りだけが奇妙に明るかったですし、『危ないなぁ』なんて思っていました。

でも近づくと その男性はうつむいていて半袖の白いTシャツとジーンズ。

1月に半袖なんて…と言葉に出して居たのでしょう。

運転手さんが『ん?何が?』とか言ったと思います。

『そこに半袖のTシャツ来た人が立ってた』と言った時 母は『高速道路に人が居るワケ無いやないの』と言いましたが、

運転手さんは『お嬢ちゃん見えるん?』と。

その辺で数年前に事故があり車から投げ出された男性がまだその場に居ると言う話を同僚の方から聞いたとおっしゃいました。

今もまだその場に立ち続けてらっしゃるのでしょうか。

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