某芸人が子どもの頃に体験した話。人気の少ない公園にいた女

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これはとある有名芸人(以下H)が体験したお話です。

Hには子どもの頃、仲良しの友達二人(AとB)がいました。

Hたちが暮らす地域には人気の少ない公園がありました。

幽霊が出るとの噂もあり、誰も近寄らなかったそうです。

ある日Bが言いました。

「今夜、あの公園で肝試しをしようよ」。

Bは幽霊の噂が本当なのか確かめたかったらしく、最初はHもAも断りました。

しかしBはどうしても行きたいと言うので、仕方なく二人もついていくことにしました。

そしてその夜、三人は待ち合わせ場所に集合し公園へ向かいます。

公園に着きましたが当然誰もいません。

古い街灯が寂しげにブランコを照らしてます。

しばらく三人は公園に居ましたが、何も起きない状況に飽きたAが帰ろうかと言いかけたその時、Bがブランコを指差して「見て!」と声を上げました。

Bの指差す方にAとHが目をやると、一人の女性がブランコに乗りながら、こちらを見つめていました。

「見える?」「見える!幽霊かな?」驚く二人にBが問いかけます。

「ねえ二人とも。あの女の人、どんな顔してる?」AとHは女性をよく見ながら

「別に普通だよ。真顔でこっちを見てるけど…」。

二人の答えを聞いたBの顔がさーっと青ざめました。

「どうしよう…あの女の人、俺には笑ってるように見える」

B曰く女性は、Bに笑顔を浮かべてこちらを見つめているそうです。

女性の表情がAとHには真顔、Bには笑顔に見えるという不気味な現象に、

怖くなった三人は慌ててその場から去りました。

後日、Bは車に轢かれて亡くなりました。

HとAはもしやと思い、葬式に来ていたお坊さんに昨夜の出来事を話してみました。

話を聞いたお坊さんはハッとした後、沈んだ表情で二人にこう言ったのです。

「Bはきっと女に気に入られたんだろう。あの世に連れて行かれたんだね」と。

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