一昨日、会社で送別会がありました。
上司のM課長がご栄転されるということで盛大に送別会を開催し祝いました。
二次会になり有志で飲みに行ったときにM課長は語りました。
M課長は話も面白く仕事もできる方です。
今までにも成功や失敗の話、生活等色々な話を聞きました。
全ての話が嘘がなく信頼できる方です。
今までの話の中で結構怖い話なども色々聞いてます。
霊感が強いらしく幼少から様々な経験をしたそうです。
M課長は3月の頭に体験した怖い話を語り始めました…
M課長の娘さんが大学に合格。
春から福岡県の大学に進学が決まりました。
三月初旬、宿を決める関係で休みを取り家族で課長は福岡に向かいました。
M課長とご家族はアニメの新世紀エヴァンゲリオンが大好きで、EVA新幹線に乗って博多に行くことになりました。
新大阪から乗り、初号機のカラーリングの新幹線を満喫し博多に到着。
その後不動産屋で娘さんの居住するアパートも上手く見つかり、博多市内のホテルにチェックイン。
その後街に出て食事し楽しみました。
M課長はその際に気になることがありました。
奥さんと娘さんはダブルの部屋。課長はシングルの部屋になりました。
課長の部屋が入った途端何か暗い雰囲気というか重々しい何かを感じたそうです。
絵画の辺りが薄く黒ずんでいて変な感じがしたそうです。
M課長達はホテルに戻りそれぞれの部屋に戻りました。
M課長の部屋はやはり入っても違和感があり、エアコンも掛けているのですが何故か足元が非常に冷たい冷気を感じたそうです。
M課長が風呂に入ろうとしたら、ベット付近の電灯が急に消えました。
ですがしばらくしたらまた点灯。
課長は不思議に思いながらも風呂に入りました。
シャワーを浴びていたら何か小声で囁く女性の声が聞こえたそうです。
か細く何か呟く声だったそうです。
浴室から出ると、やはり電灯は点滅したりしていました。
故障かと思いましたが、あとは寝るだけだったので課長はそのままベッドに入りました。
寝て数時間後、M課長は胸の上が何か重い物が乗っかったような感覚を覚え目を覚ましました。
が、体は金縛りのようになり重く動かすことができなかったそうです。
胸の上には何もありませんでした。
が、天井を見てみるとボサボサの長い髪の女性の顔が張り付いていたそうです。
首から下の無い。青白く凄く睨んだ目で…。
「あああっ!」
M課長は驚いて叫びました。
すると体の重さも消え、天井の女性の顔もなくなっていたそうです。
M課長は汗まみれになり電灯を全部つけてシャワーを浴びて恐る恐るベットの所に行きましたが、今度は点滅もなく普通に眠りに落ちました。
朝起きて家族で朝食バイキングの会場に行くときに廊下で掃除しゴミ拾いしている年配のおばさんが居ました。
M課長は思い切っておばさんに自分の部屋に過去に何かあったのかと質問しました。
おばさんは辺りを見回し、小声でM課長に語り始めました。
昔、課長が泊まった部屋は不倫した若い女性が、
相手の男性が奥さんと別れ結婚に応じなかったため逆上。
その部屋に男性を呼んで包丁で殺そうとしましたが、男性に停められ失敗。
泣きながら首筋を自ら切り付け血が吹き出し
病院に運ばれましたが出血多量で死亡したことが数年前にあったそうです。
「ホテルはね、それ隠してお客さん泊めるのよ。たまにあの部屋霊を見たとか話も多いわよ。」と言ったそうです。
M課長はチェックアウトをし地元に戻りました。
M課長が見たのは無き女性の思い、怨念が残っていたのでしょうか?
ちょっと怖いなと思いながら聞いた話でした。
他にもM課長の怖い話がありますが、それはまたいずれの機会に話したいと思います。