少女と大蛇の伝説の村
京都府の田舎に、伝説が語り継がれる村があります。
その伝説は、昔叶わぬ恋をした少女が大蛇となって現れたという伝説です。
今もその村には少女を祭った神社が残っています。
非常にのどかで穏やかな時間の流れるその村ですが、ある時から不思議な現象が起こり始めました。
神社に現れる白い少女
少女を祭った神社には、地元の人たちがよく参拝に訪れていました。
周りには川が流れ、自然に囲まれていたため、子どもたちの遊び場でもありました。
しかしある日、神社で遊んでいた地元の小学生が、木の陰に不思議な人を見たのです。
「白い女の子を見た。」
髪も顔も着ている服も、全身が真っ白の少女を見たというのです。
子どもの見間違いか何かだろうと、最初は誰も気にも留めていませんでした。
しかしそれから、白い少女の目撃証言が続いたのです。
もしかして伝説の中に出てくる少女じゃないかと、村では噂が広がりました。
謎の死を遂げる人々
白い少女の噂も落ち着いてきたころ、村で事件が起こりました。
神社の近くの川で遺体が上がったのです。
しかも村の人ではなく、死因は自殺でした。
それからその川では自殺者が次々と出ました。
不思議なことに、どの自殺者もわざわざ遠くからその川まで来ていたのです。
ある人は、車を持っているのにわざわざバイクで何日もかけてこの村まで来ていました。
またある人は「釣りに行く」と行って家を出たきり行方不明になり、川で見つかりました。
遺族の話によると、みんな自殺をする様子はなく、こんな村の場所は知らないと言うのです。
でもどの自殺者も、この川まで死にに来ているようでした。
この川は、伝説の中の少女が身を投げた川です。
村の人たちは、伝説の少女の祟りだと噂しました。
あの白い少女が現れてからおかしいと、口々に言いました。
それからもその川で謎の死を遂げる人たちが出たため、今ではその場所は立ち入り禁止になっているそうです。
あの白い少女は何だったのか。
なぜこの場所で自殺者が急増したのか、今も謎のままです。
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