霊感無し、お化けなんて嘘さの私が体験!
1.自転車でゴー。
場所は青梅市からあきる野市へ向かう国道411号線。
滝山街道。旧満地トンネル。
気軽にサイクリング感覚でそこを通ることになったのです。
いつもは車で、その先の大型ショッピング施設に行くために通行します。
中学生の娘が友達同士で買い物に行きたいといい、
私は運転手を頼まれることが多くなりました。
少し遠いのですが自転車で行けない距離ではないので、
まずは子供たちで安全に通れる道か、
行ってみよう!と思いたったわけです。
2.怖~い、トンネル側道
坂を上っていって少し息が切れかけたところに、トンネルが現れました。
満地トンネルは車両のみしか通行できません。
すぐ脇に旧道があり、歩行者と
自転車はこちらをということなので、いざ、そちらへ。
何だか薄暗く、左側はもさもさした雑木林のようで、
たぶん崖のようになってます。
右側は小高い山です。
夏でしたが空気が冷たい感じがしてきました。
人っ子ひとり通らないし、なんだか
薄気味悪いなぁと思いつつ、こいでました。
少し坂なので、ギヤを変えようとしたところ、
ガシャガシャとギヤがかみ合わない音。
あれれれ。
ペダルが空回りを始めました。ま、まずい。
今までこの自転車でこのようなことはありません。
あわてて止めて、何とかチェーンを戻しました、数分で治りました。
先ほどまで晴れてたのに少し雨が降ってきました。
これは、この先行くなということか、嫌な予感がしましたが、
やはり折角なので全速力でこいで行きました。
しばらく行くと満地トンネルが見えてきました。
昔はこちらを車が通行していたのでしょうが、
とても道幅の狭いトンネルです。
へんな落書きもあり、やはり気味悪いので、
ちりんちりんを鳴らしてみたり、
歌ってみたりしながら、やり過ごしました。
トンネルをぬけてもしばらく何もない道でそのうち民家が見えてきます。
この辺の住民はここを生活道路としているのだろうか?
なんか変な気が宿っている感じがしてなりません。
すぐ近くに新興宗教の総本山があります。
ちなみに私は霊感なぞこれっぽっちもありません。
気を取り直して、ショッピングモールで買い物を楽しみました。
帰りはその道を通りたくなくて、本当に憂鬱でしたが、
そこを通らないと恐ろしく大回りして帰宅に1時間以上はかかってしまうので、
もう仕方なしに再び来た道、満地トンネル側道を通りました。
怖い怖い。
大声でまるで変な人のように、『こわ~いんですけどぉ』と言いながら通りました。
背中がぞくぞくします。
心細さから涙が出てきました。
あ~とか、わ~とか、言いながら必死にこぎました。
ギアは絶対変えません。外れると怖いから。
ふう~。帰りは何事もなく、だだ怖いだけで過ぎた道でしたが、
とにかく人っ子ひとり通らず、
いや誰かとすれ違ったほうが怖いかも。
とにかく嫌な道でした。
3.年頃の娘たちへ
『そんなわけで、お母さんはあの道を自転車こいで行きましたが、
子供だけで絶対いってはなりません。
満地トンネル側道は気味悪いし、
何があるかわからなし、
万が一何かあっても人が通らないので危険です。
ショッピングモールの送り迎えは私が車を出します。』
すると娘がいうのです。
『あの満地トンネルは有名なんだよ。
お母さん知らなかったの?出るんだって!!幽霊が!!』
が~ん!ぞぞ~~~!
もう、また思い出して泣きそうになりました。
知りませんでした。
『あの近くに私立の小中高校があるのだけれど、そこは通行禁止なんだって。
自転車通学者はみんな遠回りしていくんだって。
先輩のOOさんも、あそこを自転車で通っていてチェーンが外れたって言ってたよ。』
私は40数年生きていて、こんなに怖いと思った体験はありませんでした。
はた目でみると、ただそこでチェーンが外れただけて、
薄気味悪い場所というだけでしょうが、
私にとっては唯一の恐怖体験です。
思い出しただけでも怖くなります。
知らない誰かに、あそこは通るなと言いたい。
出来れば、あの道を封鎖して、
現在のトンネルを整備してほしいくらい。です。
以上です。