浜松市北部の朝鮮トンネルですれ違ったのは人間だったのか?

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私は静岡県浜松市内在住の者です。

私の住む浜松市の北部の川近くのトンネルのお話をします。

そこは、街中からの旧街道が走り、橋がかけられ、その先に大きなトンネルがあります。

車や人か往来もかなり多い幹線道路です。

そのトンネルの脇に、通行人用のトンネルがあります。

とても古い、薄汚れたトンネルです。

話によれば、昔は自動車用のトンネルは無く、その古いトンネルで皆、通行していた、ということでした。

戦前に、半島から連れて来られた朝鮮人が強制労働で作らされたという噂が、私が子供の頃からありました。

その為か、私たちは『朝鮮トンネル』と呼び、車道側のトンネルを使い、その古いトンネルはあまり通りませんでした。

真偽は不明です。

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あれは、私が中学生の時。

花火大会の夜に、一緒に行った幼馴染みとトンネルを越えた向こうに住む友人に会いに行こうという話になりました。

急いでいたこともあり、車道の方のトンネルではなく、通行人用の朝鮮トンネルを通ることにしました。

戦前に作られたトンネルなので、かなり古びていて、臭い匂いがしましたが、友人に会いたく、幼馴染みと走って向こう側の出口に向かいました。

そうすると、その出口から1人の人間がこちらにやってきました。

花火大会の後なので、観客と思いました。

近付くにつれ、その人物の服がボロボロであると分かりました。

人が二人並べばいっぱいの幅のトンネルなので、その人の姿は通りすがる時にはよくわかりました。

顔はわかりませんでしたが、人間でした。

幼馴染みがすれ違い様に「…こんばんわ」と言うと、その人は何か言葉を返しましたが、その言葉は外国語のようでよくわかりませんでした。

私達、二人はあまり気にせず、急いで朝鮮トンネルを出ました。

それからそのトンネルを通ることはなくなり、私が高校の頃には通行禁止になり、今は閉鎖されています。

今でも、あの夜の通行人が誰であったか、気になる時があります。

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