祖母が形見の着物と一緒に出てきた?
今からおよそ35年程前、私は20代前半で自宅住まいでした。
子どもの頃に一緒に暮らしていた祖母は、その時は既に死亡していたのですが、
形見の着物をタンスに仕舞いっぱなしだったので、たまには虫干ししないと・・・
と、母が私の部屋で着物を何枚か広げました。
夕方近くになり、広げた着物をまた仕舞わないと・・・と思っていながらも、
何だか片付けるのが面倒で、ザッと畳んだまま、私の部屋の片隅にまとめておきました。
寝る時間になってベットに入ったのですが、何かとても落ち着かない気分で寝付けず、
ベットの上で何度も寝返りを打ちました。
そのまま20〜30分程経過したでしょうか・・・。
落ち着かない気持ちは一層高まり、身体中の毛穴から脂汗をじっとりかくような嫌な感覚に陥りました。
何だか怖くてベットの左端に小さく丸まって横になっていたところ、右側に何かがドンと乗ったのです!
私の体が弾む程の強い衝撃でした。
一瞬で“おばあちゃんだ!おばあちゃんが乗ったんだ!”と直感しましたが、
怖くて金縛りにあったように身体が動きません。
やっとのことで部屋の電気をつけ、使っていた枕だけ持って母の寝室に直行し、
驚いている母に「お願いだから何にも聞かないで!今夜はここに一緒に寝かせて」と頼みました。
母は落ち着いた表情で「分かった、いいよ。」と言いました。
翌日の朝、母は私に
「あんたのところにおばあちゃんが来たんでしょう?あんたが一緒に寝かせてと言った時、すぐに分かったよ」と言いました。
それから「久しぶりに着物を出したので、おばあちゃんも一緒に出てきたのかな?」と微笑みました。
私がまだ何も話さないうちに、すべてお見通しだった母に対して少し驚きましたが、
母は子どもの頃からたくさんの心霊現象を体験しており、その話もよく聞いていたので、
やっぱり分かっていたのね・・・と妙に納得しました。
死んだはずの母が帰ってきた
私は姉と二人の姉妹です。
何年も前から和歌山県の実家近くの老人ホームに母が入居していましたが、
私は東京に出て仕事が忙しくなかなか会いに行けませんでしたが、姉が実家に住んでいたいたのでいつも面倒を見てくれていました。
そんな母も高齢になりだんだんと体の方も衰えて行き亡くなりました。
最後は老衰で苦しまなかったようなのがせめてもの救いでした。
お葬式も終わり、私は仕事があるので帰らなくて行けないのですぐに帰りました。
その二、三日後に姉から何回も電話が来ていましたがなかなか出れませんでした。
やっと繋がった姉から、大変やねん、お母さんが実家に帰ってきてると言われて最初は何のことかわかりませんでした。
お葬式の後だし姉も相当疲れてしまっているんだと思いましたが、よくよく話を聞いてみると夜中姉が実家の二階で寝ていたらタクシーのような車のドアを閉める音が聞こえたそうで、その後実家の一階のドアがバタンバタンなり始めたそうでし。
更には階段を何度も行ったり来たりとバタバタ足音だけが凄いのであぁお母ちゃん帰ってきたんやなとわかったそうで。
おーいお母ちゃん帰ってきたん?と大きな声で聞いてみたらぴたっと足音がやんでまたバタバタと走り回っていたそうです。
姉は元々私より霊感が強くて昔から知らない人がよく見えていたり金縛りによくあっていました。
そんな姉だからこそ母が帰って来たことがすぐにわかったみたいですね。
この音はしばらく続いて引き出しを開けたりしていたそうですが、姉は何日かさはたら慣れたそうで気にしなくなったそうですが、四十九日をすぎたらぴたりとやんだそうです。
それからは音がすることは一度もなくなったみたいですね。
最後まで元気な母親でした(笑)