小学校3年の時に高熱が出る症状に見舞われたのですが、
咳も出ている状態でしたので風邪だと診断をされて家で安静にして過していました。
通常でしたら一週間もすれば治まるはずなのですが、
次第に症状が悪化をして体調が更に悪くなってしまったのです。
歩く事もできないほど体力が消耗をしてしまいましたので主治医に来て頂いて往診を受けた所、
風邪以外にも原因があるかもしれないと言われて緊急で大病院で検査を受ける事になりました。
大阪市北区にある有名な病院に訪れたのですが、
ウイルス性の腎炎を併発をしており命にも関わる病状だと診断をされてしまいました。
このままでは危険な状況になると言われてその場で入院をする事になったのですが、
意識もはっきりとしていない為に自分がどこにいるのか判らないくらい朦朧とした状態でした。
入院をして3日目に症状が少し落ち着いたのか、
自分が病院に入院をしていることに気が付いたのです。
子供専用の大部屋に入れられたのですが、元気な子もいれば同じ様に重症の子供もいる部屋でした。
高熱が出ていたおかげで幻覚を見るようになり、
点滴のポールが骸骨に見えてしまったり、カーテンの隙間から女性が覗き込んでいるなど、
恐ろしい体験をしながら怯えた事もありました。
抗生物質が効いたお陰で病状の方も回復に向かって行ったのですが、
部屋には同じ年頃の子供がいましたので、すっかり皆と仲良くなっていました。
今話題のアニメの話をしたりして仲良くなって行ったのですが、
子供ながらに冒険心もありましたので院内を探索に行こうと話になったのです。
夜中に皆で病室を抜け出して院内を探索したのですが、
一階の地下室に行ってみようという事になり好奇心で降りて行きました。
そこに霊安室があったのですが友達の一人に入ってみようと言われ、
恐る恐る皆で浸入をしたのです。
中に入ると棺は置いていなかったのですが、
一角毎に区切られた仕切りの様な物があり、
遺体を保存しておく冷蔵庫らしいものがありました。
見ているだけで不気味な感じがしましたし、
中に人が入っていては恐ろしいので大慌てで病室に逃げ帰りました。
その後、部屋に帰って寝たのですが、なぜか夜中に目が覚めてしまい起きてしまったのです。
寝ようと思っても寝る事が出来ずに横になっていたのですが、
ベットを区切っているカーテンの奥から人がこちらを覗きこんでいる姿が見えたのです。
しかも一人ではなく3人がこちらの様子を見ている姿がはっきりと見えましたので、
思わず叫び声を上げてナースコールのボタンを押しました。
他の仲間も叫び声で目が覚めてしまい起してしまったのですが、
何事かと大騒ぎになってしまいました。
しばらくすると看護婦さんが駆けつけてくれて、どうしたの、
と聞かれたので3人の人が立っていてこちらを見つめていたと話しました。
すると寝ぼけていたと思われてしまい、早く寝なさいと言われて信じてくれないのです。
仕方が無いので先ほど地下の霊安室に遊びに行ったと正直に言った所、
そんなところに行ってはダメですと大目玉を食らってしまいました。
皆は寝ぼけていたと思って信じてくれないのですが、
本当にハッキリと3人の姿が映っており幻覚でもありませんし夢ではないと思っています。
霊安室に探検に行くと言う子供ならではのバカな事をしてしまったので、
バチが当たったのかも知れないです。