小学生の頃はお盆、正月などよく母の実家に泊まりに行ってました。
その中で不思議な話があったのでここに書きます。
小学3年生のお盆、いつものように母の実家に泊まりに行きました。
実家の間取りは1階にリビング、そこから長い廊下の途中に2階への階段向かいに玄関、
続いてトイレとお風呂で奥に和室が2つがあり2階も3部屋とトイレがひとつ。
自分はそこの2階の部屋に泊まっていました。
夜、いつものように御飯を食べリビングを出たら廊下の1番奥に一瞬人影が見えました。
リビングには家族全員が揃ってたので見間違えだろうと思い、そのまま2階の部屋の布団で寝ることにしました。
しばらくして寝苦しくて目が覚めると身体が動かないことに気づきました。
金縛りです。
薄目で部屋を見渡すと赤い着物の人がこちらに背を向けて立っていました。
視線に気づいたのかこちらを振り返りはっきりと目が合ってしまいました。普通でした(笑)。
いえ、確かに怖かったのですが血だらけとか眼球がないとかそういう事ではなく、普通に人間の顔でした。
しばらくするとすぅーっとその人が消え金縛も解けました。
同時に強烈な眠気に襲われそのまま寝てしまいました。
翌朝、家族全員が揃った朝食の場でその話をしたところ「赤い着物」というキーワードから祖母が「○○のとこのSさんかも知れない。」
確かに親戚らしいですが自分は会ったこともないので不思議に思いましたが一応手を合わせにいくということで話がまとまり、夕方にはその親戚の家に行きました。
仏壇のある部屋に上がらせてもらい遺影が並んだ壁を見渡すとその中に見覚えのある人がひとり。
その人でした。まんまでした。
そのまま手を合わせて祖母と親戚の世間話に付き合い家に帰りいつものように、ご飯を食べお風呂に入り、布団に入り携帯をいじっていると足音が聞こえます。
足音は部屋のドアの前で泊まりしばらくの沈黙。
そのあと微かにほんとにちっちゃな声で「ありがとう」と。多分女性の声で。
返す言葉もないので「どういたしまして」を胸の奥にしまいそのまま寝ました。完。