大阪府東大阪市の山間部に位置する「石切」という地域があります。
有名な刀剣が奉納されている大きな神社やいくつもの寺が点在している、
歴史ある街の一角にその広場はあります。
そこはよくある緑色のフェンスで囲まれた広場で、
町内での催し事やちょっとしたスポーツなどができそうなところなのですが、
1点だけ他の広場にはあまりみられない変わった特徴があります。
それは、入り口を入ってすぐのところに1本の木がドンと立っていることです。
明らかに邪魔な場所に立っているその木は、
枝が伸びるでもなく葉が生い茂るでもなく、
枯れ木の状態で立っているのです。
役に立たなさそうな枯れ木ですので、
住民や使用者の安全対策として切り倒してしまえば良いのに、
なぜそのまま放置されているのか。
それにはちゃんと理由があるのです。
子どもの頃この木のある広場の横を通りかかった私は、
枯れた木がぽつんと立っているのを不思議に思い、
その地に住む親せきに「なぜこんな木があるのか」、とたずねてみました。
すると、曰く、“この広場を整備する際、
当然邪魔になるこの木を切り倒し処分する計画があったが、
木にのこぎりの刃を立てた工事関係者が次々と負傷したので中止になった”とのこと。
中には大怪我を負った人も居たそうです。
また、切り口からは人間の血液のような赤い液体が流れ出たなどのうわさもあります。
結果、その木だけを残して広場が整備された、というわけです。
この話が嘘か誠かはわかりませんが、その広場には切りかけの、
枝葉のない枯れた大きな木が立っているということは紛れもない事実で、
何か理由があってそこに放置されているのでしょう。
なお、その木の様子は今でもGoogleマップの航空写真でも見ることができます。
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