結婚して住む家を探していました。
八尾市若林町、
最寄り駅は地下鉄谷町線の八尾南駅。
少し歩けば大和川の土手に出られて、
最寄り駅までも徒歩5分ほど。
外観の可愛らしいマンションを案内されました。
角部屋だし、ピアノも置いてよい
ということで2LDKのこのマンションを契約しました。
結婚式をあげて新婚旅行から帰ってから住む家です。
静かな環境で、駅には近く始発です。
歩いて2~3分の所に小さなスーパーもあり、
とても気に入りました。
ある日、布団に入って寝ようと思ったら、
上の階の部屋で子供がチリンチリンと
ベルか何かを鳴らして走り回る音がします。
夜、12時ころです。
こんな時間に非常識だなあ、
しかも小さな子供をこんな時間まで
寝させないでと思いながら寝ました。
数日後、またです。
今度は、おもちゃの車のような
乗り物に乗って遊んでいるような音が聞こえます。
そんな日がほぼ毎日。
ある日、自宅の固定電話に
母親から電話がかかってきました。
チリンチリンと何か鳴らしている音が
聞こえて話し声が聞こえずらいので、
「何をならしてるの?」
と聞くと
「?何も鳴らしてへんけど」。
気にも留めず電話を切りました。
そんな風にして2年ほど住んで
引っ越すことに決まりました。
この2年の間に妊娠を
2回しましたが2回とも流産していました。
そして3回目の妊娠初期に
引っ越すことになったのですが、
妊娠して流産を繰り返している私は何もせず、
家の荷だし前に新居へ一人で行って待っていました。
無事引っ越しも終わり、夜のことです。
夫の様子が変だなあと思っていましたが、
夫から聞いて愕然。
そういえば、うちの部屋の上って、
変わったつくりで部屋自体がなかったよな。
「あ、本当だ」。
子供が走り回るってあり得ないことに気づきました。
そして聞いたのが
「実は、最後の荷物で冷蔵庫を出したら、
壁におかっぱの女の子が、
物凄い目で睨んでるシミみたいな
影みたいなのがあったんや」。
ぞっとしました。
その後3回目の妊娠の子は生まれてきましたが、
あの時夫が見た女の子はいったい誰だったのかと
今でも時々話します。
たまに近くを通るときに見ると、
その部屋は誰か住んでもすぐ空き家になっての繰り返しです。
あの子はいったい何、
誰だったのでしょうか。
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