もうだいぶ前の話ですが、
そこの部屋は、以前から、ラップ音聞こえる部屋でした。
きっと今も誰かが住んでいます。
この建物は、比較的新しく、心霊とは程遠い感じでしたが、空きがあり入れた物件でした。
近くには、イオンのショッピングモールがある場所なので人気の公団住宅です。
私が入居した時も、何故こんなに立地の良いところに空きが出たのか不思議でした。
きっと何かあったのだと憶測ですが、感じました。
看護師の私は、深夜勤務に行く前に、仮眠しようと思い、和室の部屋で寝ていました。
すると押入れの中から足が出てきて、私の胸の上にドカンっと乗ってきました。
それは、男の人の足だとわかりました。
胸の上には大腿部が押し付けられている事がわかりました。
凄く太い足なんです。
鬼かと思うほどでした。
怖い幽霊が見えなかっただけでも、
恐怖は少しましだったのかもしれませんが、
自分が経験したら、怖くて二度とあいたくないと思いました。
どんどん力を入れられて、避ける事ができず、苦しくて
声を出そうと必死になっても、声も出ません。
息が出来ない状況で、唸ることしかできませんでした。
もちろん手も足も動きません。
誰か助けと思う感情だけが
唸り続けるだけでした。
どの位経ったのか、すっと楽になりました。
全く動くことも出来ずに、これが金縛りと言うのかと初めて経験しました。
足の感触だけは残っていて、今思い出すこともできます。
目も開けられなかったので、観察することもできず、ひたすら耐えるだけでした。
それから、押入れのそばで寝ることをやめました。
私の主人は、心霊体験が多い人なので、
その部屋は、いつも寒い空気を感じていたそうです。
もし、目を開けてみてしまったらと思うととても怖いです。