これは自分の体験談ではなく、地元出身の職場の先輩から聞いたお話です。
千葉県富津市にある地元ではちょっとした有名な観光スポットに
東京湾観音という観音像が東京湾を見下ろして立っています。
東京湾観音自体は海難事故や地域の守護を担ってくださっているので穏やかで明るい雰囲気の場所だそうです。
東京湾観音からそう遠くない場所に東京湾隧道という昭和30年代に作られたトンネルがあるといいます。
そのトンネルは日頃、ごく普通に地域の方々の通り道としても使われていたそうですが、
先輩が若い頃にソコに行った時の印象では、トンネル周囲は雑草が生い茂り、
昼間でも鬱蒼とした雰囲気で気持のいい場所ではないとの事でした。
その観音隧道での心霊現象というのは、車でトンネル内に進入し、
トンネル中腹でエンジンを止めてクラクションを5回鳴らす
(一説にはトンネル内で車を停めてヘッドライトを5回点滅させるとも聞きました。)
とフロントガラスに無数の手形が付くという現象だそうです。
似たような話は別にも聞いたような事はありますが、そのトンネルを作る際の
事故等で犠牲になった方々がいるのか?トンネル内で交通事故に遭った方々が
ソコに留まっているのか?はたまた観音様に救いを求めて集まって
来てしまった霊なのか?……ソレは先輩の話からも、心霊話として聞く話からも、
自分の想像でも確認する術はありませんし、わかりませんとしか
言いようがありませんが事実ではあるらしいです。
また、この手のトンネルでの怪談によくありがちなトンネルに入ってみると
明らかに肌寒さを感じ、怨念?霊気?のようなモノを感じると言いますが、
この観音隧道にも同様の感覚があるそうです。
現在ではそのトンネルはフェンスで封鎖されて車が進入出来ないように
されているらしいですが、心霊スポットとして有名になってしまったせいか、
心霊スポット巡りと称して遊び半分で訪れる人が多いそうです。
遊び半分の心霊スポット巡りは死者の霊がヒッソリと
生活している場所を土足で踏み躙るような行為ですよね。
心霊スポットを訪問する方は是非、必要最低限のマナーと最大限の畏怖の気持ちを持って頂きたいですね。
心霊スポット巡りは怖いもの見たさの楽しみと恐怖のしっぺ返しの諸刃の剣……御用心ください。