私の会社にいるSさんが千葉のとあるお寺で夜に体験した恐怖の話です。

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私の会社に別の部署ですがSさんという方がいます。

私よりも年上の方です。話すと愛想も良くていい方です。

仕事は非常に遅くて叱られているばかりの方ですが一生懸命やっています。

先日、Sさんと久々に飲みに行こうと誘われて飲んだ時に聞いた話をします。

Sさんは3年前に異動で私達の会社に来ました。

その時はSさんは、仕事で殆ど誰とでも話さずにその部署で仕事も遅く、

フォローした人間にも礼も言いませんでした。

今まで居たところは人の少ない田舎の支店で、定時で仕事も上がれ正直楽な所に居たのです。

ですが比較的忙しい私達の支店に来て、やり方もわからなく人間関係も自ら接することをせずに我流でやってました。

来て数カ月で大ミスを連発し、クライアントやお客様に多大な損益を与え、部署の人間が起こり喧嘩沙汰になりました。

見かねた課長と、部長はある程度のペナルティをしました。

その中で、精神的にも肉体的にも大人になれという事で副社長がSさんに千葉にあるとあるお寺に行って来いと命じ行かせました。

そこは新入社員や、昇進した一部の者が毎年行く禅寺でした。

私も会社の命で昇進の際に一泊二日で行きました。

お寺の行を行い、精進料理を食べ、掃除等やり規則正しい速めの就寝をするといった事をやりました。

座禅がきつかった覚えがあります。

小さなお寺ですが結構きれいで自然にあふれるいい場所でしたが…。

Sさんは2週間一人で行かされました。

廊下掃除や、寺の本堂の清掃、座禅では動いてばかりで良く肩を叩かれていたそうです。

いつも寝る場所は本堂の隣の小さな和室だったそうです。

(私の時は人数が多かったので別室でした。)

寺の住職のOさんは、Sさんに来た時に言いました。

「夜更かしもせずに直ぐ寝ることだ。もし夜中に目覚めて変化があっても気にせずに寝るように。」

Sさんは何のことか訳が分かりませんでした。

何事も無く一週間が過ぎ、あと3日で終了という夜でした。

9時に消灯で、Sさんはくたくたで布団に入り寝たそうです。

ですが、その日は3時間後に何故か目が覚めてしまいました。

それはカサッ、カサッと部屋に響く物音が聞こえたそうです。

Sさんは暗闇の部屋を見回しましたがもちろん誰もいません。

鼠か建物の音かと思い再び眠りました。

すると30分くらいすると、人が話すような声が聞こえて目覚めました。

目を開けましたが、Sさんは身体を動かすことができません。

顔は動くけどそれ以外動かない。

自分の身体の上に誰かが乗っかっている感覚だったそうです。

暗闇で声は、小声でお経のようなか細い声でした。

住職が唱えてるかと思いましたが、深夜と住職の住まいはだいぶ離れにあるのでそれはあり得ませんでした。

次第に目が慣れてきたら自分の上に何か人間のような形をしているのが見えました。

見ると痩せこけた坊さんがSさんを見下ろしていたのです。

あまりの不気味さと恐怖に「うあああっ!!」とSさんは叫びました。

叫ぶと体が動き重さが嘘のように全くなくなりました。直ぐに電気を点けましたが誰もいませんでした。

その後は何もなかったそうです。

Sさんは残りの日にちは夜はあまり良くなかったですが電気を完全に付けたまま就寝したそうです。

最終日、お寺を去る時にOさんにSさんは思い切って聞いたそうです。

するとOさんは、以前お寺にEさんという方がいたそうです。

アルコールやギャンブルにハマり、会社のお金に手を出して解雇。

色々周り立ち直る為に以前お寺で修業し真面目に生きていたそうです。

ですが、突然心臓発作で倒れて亡くなったそうです。

その亡くなった場所が、Sさんの泊まった和室だったそうです。

時折、他の修行僧から深夜その和室からお経のような声が聞こえたり戸が開いたりしているとの事でした。

それがきっかけだったかどうかはわかりませんが、Sさんは帰ってきてから人が変わった様に人と接し一生懸命仕事をし出しました。ミスも多いですが。

飲んだ時に、「生まれて初めてだった。あんな恐怖は。自分の上に乗っかっていた坊主さんの顔が凄い形相で怖かった。」とビールを飲みながら語ってました。

私は寺に行った時はそんな話も聞かなかったし、怖い経験はなかったのですが、そんなことがあったと初めて知りました。

あとから部長や副社長に聞いたら知っていたと聞き驚愕しました。

もし今後行くことがあればその和室には行きたくないなとSさんの恐怖体験の話を聞いて思いました。

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