カンボジアとベトナム国境では、
カンボジアのポルポト派が攻めてきた時に多くのベトナム人がナタや斧などで殺されたというのを知っていました。
その現場を見たくて訪問したのですが、
ホテルはもちろん鍵はあるけれど輪っかに先のまがった針金をかける程度のもので、
部屋の中にはベッドとクローゼットしかありませんでした。
想定内でしたので、早速服のまま(パジャマになんて着替えたらノミの餌食になるため)
靴をはいたままベッドに転がったところ、突然がたがたと音がしました。
地震かと思いましたが、地面はゆれていません。
自分が疲れていて夢と現実のはざまなのかと思っていたら、
窓が急にバンッと大きな音を立てて空き、色あせたカーテンがゆらゆらゆれました。
何がいたかとか、動物がいるのかと思い、窓を締めにいってまたベッドに横になると、
クローゼットの位置が微妙にずれていて前に出てきているのです。
そして観音開きのクローゼットのとびらがゆーっくりと開きました。
中には私のスーツケースしか入っていませんでしたが、
あれは今でもポルタ―ガイストといわれる現象ではないかと時々思い出します。
いきなり殺されたベトナム人はあの世に行く前に心の準備もなく殺され、
行き場を失い、国境あたりには多くの霊がいたのではないかと思うのです。
そこで、人がくると自分達の存在を知らしめるために姿は見えないけれど、
何かを動かしたり、存在をアピールしたりしていたのではないでしょうか?
翌日ホテルの人に前日あったことを話すと、特別なことではない。
このあたりでは普通にあるようなことを言っていました。
最初から言って欲しかった。