先日知り合いのBさんと飲んで聞いた怖い話です。
Bさんは国内や海外の廃墟や施設に行くのが趣味となっている人です。
現在ライター等で生計を立てている方です。
これは、Bさんが2年前戦争、ミリタリー関連の
クライアントから国内の戦争の被害について依頼があり、
その中で新潟県の長岡市の平潟神社の記事と写真撮影してほしいと依頼があったそうです。
Bさんは若い時は全国を回るサラリーマンで、20代前半の時に、一時だけ新潟県の長岡市の支店で勤務していたそうです。
当時の懐かしさと長岡の街並みを見たくなったのでクライアントにOKしました。
クライアントさんは8月1日から3日まで長岡で大空襲があり、祭りとなってました。
空襲の際に平潟神社は人が逃げて境内で200名以上の死者を出した場所でした。
現在も慰霊碑が残っているそうです。
Bさんは、他の県の戦争の被害があった県をまわり、7月の31日の昼に長岡市に着きました。
次の日から長岡まつりがはじまり、人々で混む前に撮影や記事書いて帰ろうと考えてました。
と同時に若き日の長岡の街並みを見たり、地元のグルメを食べて過ごしていたそうです。
次の日の午前には長岡を出発し、広島に向かわなければならなかったのでそれまでゆっくりしていたそうです。
経費節約の為、お酒も飲まずにコインパーキングに車を止め仮眠を夜に取りました。
起きたのは午前の3時頃でした。
天気も晴れていましたがまだ空も辺りも暗かったそうです。
一眼レフを片手に歩いて5分すると平潟神社に到着しました。
当然夜で神社は静か。誰も人ひとりいませんでした。
一度来たことがあったBさんは慣れたように、
夜の平潟神社の大きな鳥居や本殿を撮影したりしていたそうです。
ノートに記事を書いたり撮影を適度にしていました。
その時にひそひそと人の話し声が聞こえてきました。
Bさんは、カップルや人が来ているのかと察して撮影を止め去ろうとしました。
ですが、人は周りをよく見ても居ません。
おかしいなと思い、Bさんは平潟神社の直ぐ脇に公園があったのでベンチに座り煙草を喫いました。
休憩していると再び人の声が聞こえてきました。
今度は数人の声が多く聞こえてきたそうです。
ただ、その声が本殿の境内の方から聞こえてきたのです。
しかも、声が「う~」とか「あ~」とか鳴き声や怒りの声がか細いながらもBさんの耳に入ってきたそうです。
煙草を喫っていた時に夏の夜で暑かったのですが、何故かこの時背筋に寒気を覚え、
周りの空気が肌寒く鳥肌が立っていたそうです。
Bさんは煙草の火を消して思い切って公演を出て神社の境内に向かいました。
「?!」
Bさんは口を押えて絶句しました。
境内には十数人の老若男女が呆然と立ってました。
ただ違ったのが現代の服ではなく、戦争時の軍服や袴やモンペ。
しかも、足が無かったり、顔が血だらけだったりしたそうです。
「痛い…」と言った一人の男性らしき人は焼けただれていた顔で唸っていたそうです。
Bさんは恐怖でその場を駆け出して去りました。
コインパーキングの自家用車まで逃げて入り息を整えたそうです。
Bさんは、朝日が昇り辺りが明るくなったのを確認し、車を出して広島に向かいました。
Bさんは、境内に居た人間はたぶん空襲で亡くなった方の霊ではなかったのかと言ってます。
焼けただれた顔の方が怖くて不気味で体の震えが朝になるまで止まらなかったそうです。
お酒を飲み、
「長岡に行く機会があっても平潟神社は。特に夜は行きたくないね。」と笑いながら語ってました。
そんなBさんの怖い話でした。