これは10年くらい前に、実際に私が体験した心霊現象です。
起こった現象を順に追いながら、お話していきたいと思います。
【湖の真ん中に人が立っていた】
私は昔住んでいたのは三重県です。
当時は自宅近くのダムで、友人達とスケボーをよくしていました。
青蓮寺ダム周辺には人家がなく、夜になると人気が全くありません。
田舎ですから車の通りもなく、私と友人はダム周辺の駐車スペースで遊んでいたのです。
そんなある夜のこと、私はなぜかダム横の湖の真ん中が気になって、じっと見つめていました。
誰かの声が聞こえたような気がしたからです。
すると10秒くらい経ったら、湖の真ん中にぼんやりと白い人影が見えたのです。
誰かが湖の上に立って、こちらを見ているのが分かりました。
あまりの衝撃とじわじわくる悪寒に、声を出すことも出来ずに立ち尽くしていました。
【帰り道が分からなくなる】
湖を見たまま直流不動になっている私に、友人のひとりが気づきました。
「どうしたの?」という声は聞こえるのですが、その人影から目を離すことができないのです。
まるで金縛りにでもあっているようで、手足の感覚がありませんでした。
私の異変に驚いた友人たちは、私を抱きかかえるようにして車に乗り、その場を離れようとしました。
でも、来た道を間違えたのか、なかなか街まで出られないのです。
よく考えれば、地元民なのに道を間違えるわけがありません。
私は冷や汗をかいたまま、車の中でずっと震えていました。
ようやく街にたどり着いたのは1時間後でした。
普通なら15分くらいで戻れるところを、帰り道が分からなくなったからです。
翌日の早朝、慌てていたのでスケボーの板を忘れてきたことに気づきました。
気が進まないけれど、昼間に1人で取りに戻ったら、板の裏に血のような跡がついていました。
この体験を霊感のある知人に話したところ、青連寺ダムでは自殺者の霊が彷徨っているので遭遇したのではないかということでした。
スケボーの板に付着した血は怨念や無念が込められているので、持っていては危険だから、近くのお寺で除霊して処分してもらいました。