これは私の知り合いのBさんから先日聞いた話です。
Bさんは日本や世界各地の廃墟や歴史スポットや珍しい場所を回るのが大好きな人です。
ブログにも写真をアップしたり、副業でカメラマンもしたりという方です。
先日飲んだ時に以前こんな怖い話をしたことがあると聞かされました。
その話を書きたいと思います。
Bさんは、地元の歴史研究家の方からの依頼で全国の歴史のスポットの跡地を調査したり、撮影したりする時があります。
4年くらい前に、依頼があって埼玉県の所沢市のとある場所に行ってくれと依頼されました。
そこは白旗塚という場所でした。
白旗塚は1333年武将新田義貞が、時の鎌倉幕府に対抗するために戦うために白旗を掲げたとされる場所が白旗塚です。
現在は跡地の公園となってます。
丁度中学校も近くで周りは農家の田畑があります。
歴史研究家の方から朝の風景が綺麗で撮影してほしいと依頼され、Bさんは所沢市へ向かいました。
Bさんが所沢市に入ったのは夕方近くでした。
本来はホテルやスパ等の格安施設に泊まるBさんですが、今回は急な依頼とリサーチもほとんどせずに仕事(本業)を終えての直行でした。
漫画喫茶を使おうとしましたが、生憎の満室でした。
ファミレスでも過ごそうとしましたが、何処も混んでいて寝ることも出来なくて落ち着かず、Bさんは白旗塚の近くで寝泊まりすることに決めました。
宿代やお金を使うのも勿体なないと感じ、次の日の天気も朝。
夏という事もあるので何とか車で過ごせるだろうと決めました。
夜も昼間と違い涼しくてBさんは白旗塚に到着し車の中で寝ました。
毛布をくるみいつの間にか寝てました。
しかし、3時頃の事です。Bさんは目覚めました。
何だか人の声や五月蠅い激しい音がするのが耳元に聞こえて目覚めました。
Bさんは、警察や暴走族等が来たのかと思い車の中から辺りを見ました。
しかし、誰もいません。
他に車も止まっていません。
おかしいなと思い窓を開けると、白旗塚の上の方から音が聞こえてきたのです。
Bさんはそのまま寝ようかと思いましたが、目もさえ、音が人の話し声や金属を打ったような激しい音が聞こえたので、怖ければ直ぐに去ればいいなと思い車を降りました。
石段を上がっていき、上まで到着しました。
すると、Bさんは絶句しました。
そこには石碑などがありました。ただそこに人が数人居ました。
ただ人が来ている服が現代人の衣服ではありませんでした。
鎧武者の甲冑を着込んだ人間が数人居ました。
しゃべっていて争っている声でした。
Bさんは目をよく凝らして見て、青ざめて全力で下りました。
何故なら鎧武者の人間たちは頭や口から血を流していて、刀や弓矢を持ったりしてました。
しかも足が見えてなかったりしてもう恐怖だったそうです。
Bさんは急いで車に戻りエンジンを掛けて車を急発進し、ファミレスへ逃げ込みました。
Bさんはコーヒーを頼みの見ましたが、恐怖と寒さで体の震えが止まらず、空が明るくなるまでファミレスでじっとしていたそうです。
朝になり、白旗塚に行き上りました。
夜の光景はなく、地元の年配の方が散歩で上っていたりしてました。
白旗塚の朝の景色は絶景で綺麗で写真を数枚撮影し帰ろうとしました。
地元の年配夫婦が上がってきたので、Bさんはご夫婦に話しました。
「なんかここでは鎧武者の霊を見るという話は聞くよ。」と答えてくれて、Bさんは青ざめて直ぐに車に乗り地元に帰りました。
Bさんは、実は去る際に鎧武者の一人が発した言葉が脳裏に残っていたそうです。
「待て、逃げるのか?痴れ者めが!!」その怒鳴り声が今も忘れられないそうです。
歴史研究家の方からもらった謝礼で神社でお祓いをしてもらったそうです。
あの夜Bさんが見たのは戦場でなくなった鎧武者たちだったのでしょうか?
そんな怖い話でした。