今から10年ほど前に実際に私が体験した話です。
私の通っていた高校は校舎がくの字に曲がっていました。
入学した次の日に私は教室で友達と放課後遊んでいました。
まだ顔と名前が全く一致せず、みんなでふざけて写真を撮ったり、携帯で動画を撮影したりしていました。
その時に教室にそのときの担任が入ってきて、顧問の部活に入らないかと私たちは勧誘されました。
先生と3分くらいふざけて話していました。
その後先生は「入部度届けを持ってくるから、待ってなさい。」と言って教室から出て行きました。
そのときに教室から先生以外は誰も出て行っておらず、2つあるドアは1つ鍵をかけていましたので、絶対に誰か入ってきたりという事はありませんでした。
私たちはまた携帯で動画を撮って遊んでいました。
撮った動画をみんなで見ているときに、友達が、「あれ?誰か一人足りなくない?」と言い出しました。
私たちはそのとき6人で遊んでいたのですが、たしかに誰か1人足りない気がしたのです。
しかしまだ入学したばかりで、顔と名前がわからなかったので、気のせいかと思っていました。
しかし黒髪のボブくらいの髪の長さの女の子がいたと思う、とみんなの意見は一致していました。
動画を見ればわかると思い、携帯を見たのですが、その動画だけ消えていました。
動画が消えているのは電子機器なので、間違えて消したか、消えてしまったかだと思い気にしていなかったのですが、その後すぐに先生が戻ってきました。
先生は入部届けを持ってきたと私たちに配りだしました。すると1枚余ったのです。
私たちは今起きた出来事を先生に話しました。すると先生も同じ事を言うのです。
おかっぱの女の子がいた。だから人数分入部届けを持ってきたのだ、と。
人一倍恐がりな私が、そのときはそんなに怖くなかったのを覚えています。
しばらくして、昔からいるおじいちゃん先生にその話をしました。
すると、この校舎がどうしてくの字なのかわかる?と、くの字の理由を説明してくれました。
その理由は、昔お墓があったためにまっすぐ校舎を建てれなかったそうです。
そして、私の学校は女子校だったので、たまに女の子が出てくると言っていました。
しかし、その女の子は座敷童だから、何も怖がる事はないよ、とその先生は優しく話してくれました。
それ以降その女の子は現れませんでしたが、大人数で不思議な体験をしました。