私は小さい頃から、よく不思議な夢を見ました。
一番最初の夢では数十年後恐怖で固まりました。
私が幼稚園生だった頃、父親は警視庁に勤めていました。
そのため東京のとある警察の家族寮の101号室に住んでいました。
私は幼稚園生ではありましたが、あの頃の夢を今でも鮮明に覚えています。
あの当時毎晩同じ時間に同じ夢を見ていました。
夢の始まりは、決まって広くて大きな人通りの多い場所に私が一人で立っていました。
するとどこからか髪の長い女が私に近寄ります。
その女は私を睨みつけるようにこわい顔でした。
服はかなり派手でオレンジ色の体のラインがわかるようなボディコン?みたいなワンピースを着ていました。
そして、私の目の前で立ち止まり、私を睨みつけながら
「あやまれ・・・。あやまれ・・・。あやまれ・・・。」と何度も繰り返すのです。
いつもそこで泣きながら目が覚めるのです。
なので今でも母親も当時のことをよく覚えていました。
毎晩同じ時間に泣き出し起きてくることは母親から聞いて後から知った話です。
当時の母親は夜泣きだと思っていたそうですが、私が小学生くらいになって、夢の女の話をすると驚いていました。
夢は夜ばかり見るものでしたが、一度だけ昼寝をしていた時にいつもとは違う夢を見ました。
あれは、夢なのか現実だったのか今はよく覚えていませんが、とても怖い夢でした。
私が布団に横になっていると、毎晩見る女の「あやまれ・・・。」という声が聞こえたのです。
私の寝ている足元の方で聞こえたのでこわごわ足元の方を見ると、当時の女性用の警察官の帽子が見えました。
と同時にそれがだんだん上にあがってきたのです。
それと同時に私は全体が見えてきて、恐怖で固まりました。
体が動かず、徐々に上に上がってくるものを寝ている体制からただ、見ているしかできませんでした。
帽子の下に骸骨の顔が、そしてその下には女性の警察官の制服が・・・。
骸骨が女性用の警察官の制服を着ているのです。
その間もずっと「あやまれ・・・。あやまれ・・・。あやまれ・・・。」という言葉が聞こえていました。
どのくらいの時間がたったのか、私は「ギャー!」と叫びながら母親のいる台所へ行きました。
その時のことを母親も覚えていました。
ちょうど台所の床が腐るということで大工さんが工事しに来ていたのです。
泣きながら母親のところへ来た私に大工さんも驚いていたそうです。
台所のある部分だけ何度工事しても腐るのでよく大工さんに来てもらっていたそうです。
私たち家族は父親が警察官をやめることになり、それから数年で茨城に引っ越しました。
私が小学生になってから母親にあの当時の夢の話をすると、
「気持ち悪い夢だねぇ。よく、死体が埋められている場所の上は湿気が多いっていうけど、
よく腐っていた台所の下に女性の死体でも埋まってたりしてねぇ。」
なんて冗談交じりに話していたことがあります。
しかし、それから20年以上経った頃たまたまつけたテレビでニュースがやっており、
私たちの住んでいた家族寮の取り壊した跡地から白骨化した遺体が出てきたそうです。
もう、ニュースを見た瞬間、恐怖で固まりました。
私たちが住んでいた101号室の台所付近だったそうです・・・。
犯人を見つけてももう時効だろうけど、きっとあの女の人は気づいて欲しくて私の夢に出てきていたのではないのでしょうか・・・。