親子で暮らしていた家族がいたのですが父親と息子の二人暮らしでした。
父親は80代でしたが病弱気味で50代の息子が自宅で世話をしており、
母親を数年前に亡くしていたので息子一人で父親の面倒を見ている状態だったのです。
やがて父親が病気になって亡くなってしまったのですが、
親戚一同からこの機会に仏壇を購入して家に置くべきだと言われるようになりました。
家には始めから仏壇が無かった事もあり母親を亡くした事を機会に仏壇を購入する事を薦められたのですが、
金銭的に余裕が無い状況だった事も影響をして購入を見送ったのです。
変わりに小さなテーブルを用意してその上に位牌、ローソク、線香などを立てるようにして、
一角を仏壇代わりにしていました。
実際に仏壇を購入しないで簡易的に行われている方もいますので、
気持ちが篭っていれば仏壇等要らないと言われる方もいるのです。
息子さんに取っては供養が出来る場所があれば良いと思っていましたので、
仏壇の購入にはあまり乗る気がありませんでした。
しかし親戚からのプレッシャーが強く父親と母親の為に仏壇を購入して、
供養をするのが大事だと推し進められてしまい始めて仏壇を購入する事になったのです。
最初は大手の仏具店を回って仏壇を探したのですが、
どれも高価な物ばかりで簡単に購入が出来る価格ではありませんでした。
少しでも安い仏壇を捜し求めていた所、
何気なく立ち寄った古物商店で格安の仏壇に目が止まり興味が沸いてしまったのです。
中古ですので以前に誰かが使っていた事は明白で不安もあったのですが、
店員の言い分では魂抜きをしているので何も影響が無いといわれた事を信じて購入する事にしたのです。
親戚一同には新品で購入をしたと嘘をつきましたが、
もし中古であると言う事を伝えた場合、反対をされる事は目に見えているので合えて事実を隠していました。
その後、仏壇を設置して魂入れをしてもらい、母と父を位牌と共に供える事が出来たのですが、
喜んでいたのも束の間、毎晩の様に亡霊に襲われるようになったのです。
夜に寝ていると金縛りに合う様になり身動きが取れなくなってしまうのですが、
仏壇の中から顔も知らない亡霊達が出て来て回りを取り囲むのです。
武将の姿をした者、兵隊さんの姿、見たことも無い人が数人彼の寝ている周りに立ちふさがり、
恐ろしい形相で彼を睨み付けているのです。
あまりの恐怖に逃げ出したかったのですが金縛り状態なので動く事も顔を背けることも出来ずに、
恐怖に耐えるしかありませんでした。
その後、毎晩の様に周りを亡霊達が取り囲むようになって行ったのですが、
住職に本当の事を話して仏壇を処分して頂く事にしたのです。
改めて新品の仏壇を購入して魂を入れてもらった所、
亡霊達が出てくる事が無くなり普通の生活に戻る事が出来ました。
中古の仏壇と言うのは以前に誰かが使っていた状態ですので、
何かに取り付かれる事があっても不思議ではありません。
先祖は大切にしなければいけませんし特に仏壇選びには慎重になる事が大切です。