当時私は4歳だった。
昭和の54年の生まれなので、子供たちの遊びと言えば
まだまだ古き良き、鬼ごっこやかくれんぼが流行っていた。
その日はいつもの空き地にいつものようにかくれんぼの為集合し、鬼を決めて私たちは隠れた。
その時、ふと何か大きな石につまづいて、私は転んでしまった。
『いてて…なんだよ。』
…その妙に人工的に丸みを帯びた石をひっくり返してみると、
何と地蔵の首の部分だったのだ。
気持ち悪い、怖い。
うわ~~~~!!!!
大きな声を上げた私は、当然一番に見つかってしまったのだが…
それどころではない。
即座に帰った。
その日は怖くて、母親に添い寝してもらった記憶がある。
翌日、この話を父に話した。
父の反応は子供の私からしても、なにか違和感があった。
『ん…これは、そうだな。近所のうちのお墓があるお寺さんに相談しような。』
という話になり、その石のある場所へ父を案内し、
拾い上げ、そのお寺さんへと向かった。
住職曰く
『めぐり合わせですねぇ…・ありがとうございます。うちに奉納して下さい。ちなみに…お寺の庭には6つの地蔵が奉ってありますが、ひとつだけ首が無い地蔵がおりまして。もしや…』
子供心にぞくっとした。
そこで父がおかしな行動に出る。
『○○、和尚さんと話があるから、おまえは向こうへ行ってなさい。』
まだ素直な子供だったので、うんと答えて距離を取った。
『これは…で、…ですから、やはり。。。』
『ああ、ふむふむ、それでしたら…』
なんだ、二人は何を話してるんだろう??
よし○○、話は終わったので行こう!と父。
うん、と答えるしか出来ない私。いや、怖かった。
大人たちだけが何かを分かっていて、怖くて聞けなかった。
そのようなことがあり、私は5歳になった。
間もなく幼稚園の同じクラスの友達とも組の編成が変わる。
じゃあ最後に、またいつもの空き地で、このメンバーでかくれんぼをしよう!!
という話になった。
鬼が決まり、隠れる私たち。
…何か大きな石につまづき、転ぶ私。
あれ?以前もこんなことが。。。??
人工的な丸い石…。
え…?
うわ~~~~~~!!!!
!?!?
何故だ?何故だ!!!???
同じ位置に戻っていた地蔵の首。
何を知っていたのか未だに分からない大人達。
もちろん、もう一度父へ相談した。
もう怖かったので、付き添わずに持っていってもらった。
さすがにそれ以降は怖くてその場所でかくれんぼをしなくなった為、三度目の遭遇は無かったものの…
何であったのだろう?
分からないままだ。
私ももう、それから大人になった。
だが、この経験から不思議なこと、
心霊的な話、神秘的な話は概ね信じるようにしている。
記事を書いていたら、すっかり思い出してしまった。
そろそろ親父に聞いてみてもいいかな、
と思ったので今年の盆は真実を聞いてみようか。
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