ある中学校の部活動での話です。
その学校は毎年夏にみんなで山の方にある宿泊施設にBBQをしに泊りがけで行っていました。
大勢での宿泊はほぼその宿泊施設を利用します。
その中学校がある町ではとても有名な宿泊施設ですが、悪い話もありました。
ずーっと昔、この宿泊施設があるところは戦場だったそうです。
たくさんの人たちがここで戦って死んで行ったとのこと。
そのせいかその宿泊施設では心霊現象をよく耳にしていました。
一番端っこにある部屋には丸い球場の窓があるのですが、窓の外側から付けた手形がたまにあるのです。
その部屋は二階にあるので外側からなんて手形はつけられないはずです。
こういう心霊現象が多々あるところです。
その部活動の子たちがBBQし終わって、みんなでワイワイ過ごした後にさあ寝ようかとなった時に、ある1人の子が二段ベッドの上で先に寝ていたのですが、寝てるその子が急に喋り出しました。
最初は寝言がすごいねーなんて笑っていたのですが、違う子が寝てるその子に話しかけたのです。
すると返事が返ってきたのです。
「誰ですか?」
「僕はここで死んだの」
「いくつですか?」
「5歳」
「どうしてここにいるんですか?」
「みんなで逃げてきた」
そのような会話を何度か繰り返しました。
最初は面白がって話してた子達もどんどん怖くなりましたが好奇心の方が勝っていました。
しかしそうやって話をしていると寝てる子の足がどんどん冷たくなっていきました。
それに気付いた子がさすがにヤバイとなり、無理矢理その子を叩き起こしました。
するとその子が目が覚め、こんなことがあったんだよーと話すとまったく記憶がないとのことです。
その日はもうの怖くなってみんなで違う部屋で寝ました。
夜が明けみんな無事なまま解散しました。
たくさんの魂が眠っているあの宿泊施設は今もみんなに使われています。
何も起こらないといいですが。