そのトンネルは地元では有名な心霊スポットで、
昼間でも薄暗く、あまり気持ちのいいところではありません。
噂によると、
「トンネルの真ん中でライトを消して、クラクションを鳴らすと幽霊がでる。」
という、よくある話でした。
免許を取り立てだった私は、当時の彼氏(A君)と、その友達(B君)と三人で遊んでいました。
運転はB君、後ろに私とA君が乗って深夜にドライブしていました。
突然B君が
B君 「よーし!肝試ししよーぜー!」
そういって走り出しました。
私 「え。。どこいくの?」
そう聞いても黙って車を走らせ続けました。
段々と、噂のトンネルの方に向かっている気がして
私 「ねぇ、まさかあのトンネルじゃないよね?」
B君 「そうそうー!よくわかったなー!」
一瞬凍りました。
私 「ねぇ、やめようよ。。あそこ気持ち悪いよ、こわいよ。」
そういっても車は止まる気配はありません。
A君 「まぁ、通りすぎるだけだし、暇だし。」
彼もちょっと楽しんでいて全くとめてくれません。
そうこうしているうちに、トンネルについてしまいました。
B君は、車をゆっくり走らせてトンネルに入っていきました。
そのトンネルは短いので電灯がついておらず、真っ暗でした。
トンネルの真ん中についてB君は、静かに車をとめました。
何かきもち悪く、怖さを感じた私は半分パニックになり
、怖さのあまり伏せながら
私 「ねぇ、もうやめよう!」
そういいました。それでも B君はやめず
B君 「よし、じゃあ鳴らすぞ!」
そういってライトを消し、クラクションを鳴らしました。
私「いやー!こわい!まじやめて!もうでようよ!」
そういって、伏せていた顔を上げたときです。
外に誰かいる。
横目にですが、ドアの外に誰か立っていました。
その人はピッタリと車の横に立っていて、首から下が見えました。
髪は長く、白いオーラのようなぼやけたようなそんな感じの女性でした。
もうこれはヤバい。逃げないと。
そう思い
私 「早くでて!早く!」
そういうと隣の彼が急に
A君 「早く出ろよ!急げ!」
その声にびっくりしてB君は急いで車を走らせました。
近くのコンビニについて車を降りると
B君 「二人ともびびりすぎ。」
そういって笑っていました。
私「いや、だっていたんだもん!なんかいたんだよ!」
そういうと彼が
A君「え。。お前もみた?もしかして。。お前のドアの外側?」
私 「そうだよ、そう!え?みたの?なにみたの?」
そういうと
私 A君「髪の長い白い女」
二人の声が揃いました。
気のせいと思いたかった。
でも二人は同時に見てしまいました。
冗談をいうような人ではなかったし、本当に怖がっていました。
それ以来、あのトンネルには行っていません。