あの戦いから今でも続く部下への思い。墓場で出会った海軍将校さんの話

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もう数年前の話になります。

僕が過去務めていた仕事の現場で体験した心霊体験をお話しします。

過去の仕事と言うのは、消防業務。

そして、出来事があった勤務の日は8月の蒸し暑い日だった事を覚えています。

僕が住んでいる場所は、世間でも有名なスピリチュアルスポットなのです。

年間何万人もの人が参拝するという霊山なのです。

その日は、朝から一度も出動する事もなく

一日が無事過ぎ去っていく平和な一日と思っていたのです。

時刻は、18時の黄昏時刻に差し掛かろうとしていた時の事。

突然の夕立で一瞬にして周りは薄暗くなり、

雷が近づいてくるのが確認できました。

こう言ういきなりの自然現象時には消防内では何かが起こる事が多く

所内に緊張が張り巡らされる状態にあり、

いつ出動命令が出ても対応出来る準備をしているのです。

そして、稲妻と雷の音も間を開けず連続して響く状態が続いた時の事でした。

所内一斉に響くスピーカーから、119通報の呼び出し音と、

指令室で対応している所員の声が流れてきたのです。

一斉放送の内容に集中し、救急出動か火災出動かの

選定・場所等を確認している所員の対応に耳を澄まし、

出動のブザー音を待ちながら緊張感が高まりました。

火災指令・場所は墓地内、有名武将の墓付近の立ち木に落雷出火。

傷病者等無しの状況で出動しました。

消防車で現場に到着すると、小高い丘に建っている有名武将の墓、

その横の立ち木が凄い勢いで燃えていました。

雨の中なのに一向に消えない火と懸命に消火活動をする事で、

今何時なのか?と言う事はまるっきり頭の中から

消え去り、鎮火した時にはもう、0時を超えていました。

消防業務では鎮火を確認しても帰所出来る事はなく、

ココから2次災害にならない様に警戒業務にあたります。

状況から、出火地点・放水分岐地点・ポンプ作動地点。

隊員を3地点での警戒態勢にあたりました。

出火地点には投光器・ポンプ作業地点も光があるので

気分的にも楽なのですが、放水分岐地点は周りに光は無く

真っ黒で頭部ヘルメットが作業を照らすただ唯一の照明になっていました。

時間ごとに場所を変わり、作業に着きます。

僕が一番嫌な気分になっていた放水分岐地点作業が回ってきました。

周りは墓石がいくつも存在し、作業横も墓、

見渡す限り墓しかない状況。

誰かに見られている感じが離れませんでした。

そんな、緊張感が何分続いたでしょうか。

無線でポンプ作業地点に移動命令が入って来ました。

再出火の緊張と、何とも言えない雰囲気の状況から

やっと解放された安堵感で少し気が緩んでいたのでしょうか?

ポンプ作業のポンプが急に停止し、

周りの静けさがより一層静寂になった感じがありました。

ポンプ作業を始めようと思いポンプに触れようと移動した、そんな時でした。

ポンプの燃料・動作確認等、何をしても作動しない状況になり、

隊長に無線で連絡を入れても無線機が反応しない不思議な状況に陥りました。

少し状況判断をするのに焦りがあったのですが、少し時間を待ってみようと思い、

座り込んでポンプのメーターの状況を確認する為メータを見つめていました。

何秒間か経過し、機器から参道方向に視線を向け

振り返った瞬間、目の前に何かが立っていたのです。

僕の後ろから近づく足音も聞こえなかったし、

誰かが近づく気配も感じなかった、その状況に驚いた事もあり

振り向きざまに立ち上がり、誰とも解らないその何かに

『お疲れ様です!気を付けて下さい』と言いながら敬礼してしまい

訳の分からない言葉と行動をとってしまったのです。

すると、その何とも解らないその人物からの返答が返ってきました。

『お疲れ様です。』

その言葉を聞いて安心したのか、

どんな人なのかを確認出来る状態になりました。

容姿は旧海軍の軍服・白い制服に帽子で白手袋、

腰には刀も着けていました。

顔は少し青白くもありましたが普通です。

僕は、こんな時間にこんな場所でコスプレする人も居てるんだな。

って言う変な理屈に安堵し少し話してみようと思ったのです。

『火災が発生して、只今警戒作業中なんです。』

という言葉をその人物に話しかけたところ、その人物が返ってきた言葉は、

『そうなのですか。私は、同じ日に巻き込んでしまった部下の弔いに来ております。』

寂しそうな顔をしながら僕を見つめていました。

僕は、頭の中でコスプレの人だと思ってしまっているので、

コスプレの人ってここまで役作りが凄いのかと関心してしまったのです。

その将校さんから不思議な言葉がその後返ってきました。

『貴方は、元気そうでなによりです。他の部下の弔いに行ってきます』

僕に敬礼し振り返った瞬間です、その将校さんは僕の目の前から消えました。

将校さんが消えてしまった直後、ポンプの作動音が耳に入って来ました。

無線機を使い隊長に不思議な点は無かったかを聞くと

何も無いとの状況報告が返ってきました。

鎮圧(これ以上は危険性がない)状況になったのは、朝でした。

そして、明るくなった周りの状況を確認していた時、さらに驚いた事が

出火現場の数メートル先に海軍特別航空隊のお墓が存在していました。

今思うと怖い心霊体験ではなく、戦後何年も経っているのに

まだ悔やんでいる将校さんの気持ちがとても悲しい事だと思いました。

後、将校さんが言った、貴方は元気そうで何よりです。

の言葉が今も心に引っかかってはいます。

そして、その後はあの将校さんの姿は見ていません。

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