過去に私が住んでいた、札幌にある一軒家での話しです。
当時深夜に出勤していた夫を送り出し、まだ起きるには早い時間だと、2階へ上がって子供達との横で眠りにつくところでした。
夫が出勤して30分ほど経った、午前3時頃の事。
1階の居間から人が歩く足音が聞こえました。
その足音は、居間の中央に置いていたテーブルの周りを何度もぐるぐると足早に歩いているようでした。
初めは寝ぼけているのかとも思いましたが、一緒に2階にいた飼い犬も下に向かって静かに唸り声を出していたので、聞こえているのは私だけではなかったようです。
足音がいつまでも同じ場所を歩き回っているところから夫ではないと確信。
泥棒が入ってきたのかと不安になりました。
5人の子供が寝ている2階へ上がられたら、どうやって子供達を守ろう…と、真剣に考えました。
居間ではまだ足音。
途中玄関につながるドアノブにぶつかるような音も聞こえ、とても怖くて震えてしまいました。
物音に気づかれると襲われると思いながらも、思い切って夫に電話。
夫は「古い家でとても泥棒の目に止まる家ではない」と言いつつ、すぐに家に戻ってきてくれました。
玄関のカギを開けて真っ先に居間へ。
1階には誰もいない事を確認後、窓という窓全てのカギを調べてくれました。
家中のカギはかかっている状態。
窓が壊されているなど、誰かが入ってきた形跡はどこにもありませんでした。
居間から足音が聞こえたのは、この日一回だけ。
一体何だったのでしょう…。