墓地に毎日足を運び続けた友人の話

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これは私の親しい友人が実際にした体験です。

学生時代(もう10年以上前になります。)。

岩手県にある、ごく普通の高校に通ってた友人の真由は5.6人の男女混合の仲良しグループに入っていました。

夏休みに入り、そのグループで「肝試しをよう」という提案があり、

真由を含んだグループは、学校から少し離れたところにある、

わりと広めの墓地の探索をすることになりました。

夜に墓地に入り、奥に進むにつれて、周りはどんどん暗くなっていきますが、

二人一組と言う訳でもなく、全員一緒になって行動していたために、

思っていたよりも皆怖がっていなかったようです。

途中で男子達が、お墓で大声を上げたりしてふざけだしました。

どちらかというと、ヤンチャで賑やかな人等が集まっているグループだったので、

お墓に軽いイタズラをしたり、女子達もそれを見て面白おかしく笑っていました。

しかし真由だけは楽しめず、流石にこれはやりすぎだと本気で注意しました。

しかしおもしろふざけは止まらず、その後30分くらい探索してから皆解散しました。

ここからよくあるパターンですが、その肝試しから何日か経過してから、

皆体調不良になったり、事故に合うみたいな事はありませんでしたが、

偶然にしてはおかしいことが数日の間続いたらしいです。

しかし真由だけはそういった体調不良にもならず、悪いことも何も起こりませんでした。

しかし、墓地に行った数日後から、不意にまた墓地に行きたい衝動にかられるという事が頻繁にあり、

真由はその肝試しをした場所と同じ所に一人で入って行きました。

着いたら、そのへんの段差に腰を掛け、ただボーッとしているだけで

そこにいると凄く落ち着いた気持ちになったらしいです。

数十分ほどそこに居座ってから、さて、帰るかな、と立ち上がってそのまま歩いて家に帰る。

そしてまた次の日になると、当たり前のように「行こうかな〜」という気持ちになり、

また墓地に着き、ただ座ってるだけで何も起こることもなく、また良い時間になったら帰る。

こんな毎日が続きました。

普段の真由は普通に怖い系は苦手なタイプで、普通に考えたらおかしい事ですが、

その時は不思議とそこになんの疑問も持たなかったらしいです。

結局夏休みが終わり、学校が始まるまでは毎日そこに通っていました。

しかし、学校でふと墓地探索の話題が出た時に、

最近夜に墓地に行く事にしているという話をしたら友達が本気で驚き、

「それやばいよ!もう絶対そこには行かないほうがいい」

と念押しされ、そこで真由は

「あ、ヤバイのか」

という事に初めて気付き、墓地に行くのをやめたそうです。

そこから日が経つにつれ、自分は何をやってたんだ本当に、

とだんだん実感が湧いてきて恐怖したらしいです。

墓地に足を運んでる間、実際に霊を見た訳でもなく、

その後真由に何か降りかかることもなかったみたいです。

とても不思議な体験だと思いました。

真由は普段正直者で現実的な人なので、この話を聞いた時私は

初めて霊の存在を信じてしまうことになりました。

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