10年前、僕は良く休みの日に、車にモトクロスのバイクを積んで良く1人で山に行き、林道で遊んでました。
この山は、平家の悲しい伝説のある山で昔は、平家が通った林道らしいです。
僕は当時バイクにハマり1人で深夜林道を走り混んでました。
林道は舗装もされてなく地面はダートでした。
まるで無限のように枝分かれして終わりのない長い林道でした。
車はハイエースに乗っていて、山頂上付近にある公園に駐車してました。
ある日の夕方、走り終わって薄暗くなったのでハイエースにバイクを積んでいると公園のトイレから何か音がしてました。
男性のトイレや女性のトイレの中を見ると何もいませんでした。
しかし、車に行く途中また、トイレから紙袋を擦る音が始まりました。
トイレに行っても何もなくトイレの裏にも何もありませんでした。
その日は、風もなく無風でした。
その日は、そのままその場を後にしました。
それから1週間後、またこの場所に訪れ日が暮れてからまた、走り込んでました。
だいたい片道12キロ程の林道をタイムを計って全開で走りまくってました。
最後にラスト1本走っていると、後ろからマフラーの爆音の音の中に妙な音が混じってました。
取り敢えずペースを上げて走っていると音が追いついてきました。
まるで、僕の後ろに何か他のバイクが走っているようでした。
しかし、ヘッドライトの光は僕の一台だけでした。
そのまま落ち着いて走っているとその音は、段々と追いついて来ました。
半分、僕は楽しんでました。
コイツメチャクチャ速いなと。
しかし、僕のマフラーの爆音の中から聞こえて来る音をよく聞くと木魚の音でした。
すると、そこから段々とお経が聞こえて来ました。
これは、本当にヤバイと思い、ハイペースで逃げましたが、すぐに追いつかれました。
かなり、ありえない事でした。
そして、日頃練習をしていた場所に来たので、カーブを曲がり切れスピードで突入して山の斜面を使って曲がりました。
その時、チラッと下の林道を見下ろすと月明かりの中にドス黒い影が見えました。
また、反対側のカーブに突入すると山の斜面を使って切り離しました。
それから、何も音は無くなりました。
そのまま、暗闇の公園に行き、急いでハイエースにバイクを積み込みその場を後にしました。
それから、2週間後また、懲りずにその林道走りに行きましたが、何も無かったです。
しかし、周りからは奇妙な話を色々聞いてたので深夜の走り込みは控えました。
この林道の名前も王子林道という名前で宮崎県にあります。