熊本県の阿蘇には、全国的にも有名な心霊スポットがありました。
阿蘇大橋、通称赤橋という、黒川渓谷にかかる大きな橋で、
国道57号から分岐し南郷谷(南阿蘇村・高森町)へ至る、国道325号バイパスの一部として完成した。
山と山を繋ぐ橋というかんじです。
橋長は205.96メートル、幅員は8メートル、黒川の谷底からは76メートルの高さにあり、
下は奈落の底で遠くには落差60m程の滝が見え、その土地柄から自殺者が絶えなかったそうです。
心霊現象や事故も多発し、元々は真っ赤な色でしたが塗り替えられて高いフェンスもつけられ、
自殺防止策がとられていました。
橋の両側に幅の狭い歩道とフェンスが設置され、車道は追い越しと駐停車の禁止区間に指定されていた。
1971年の開通後、阿蘇大橋からの投身自殺が相次いだ(1981年から2011年12月までに59件発生していた)ことから、
熊本県は1990年に橋の両端から水平に張り出すかたちで約1.5メートルの柵を、2002年には高さ約2メートルの忍び返し付きのフェンスをそれぞれ設置し、
1994年には橋の塗装を灰色に塗り替えた。
自殺防止対策の結果、2002年以降の投身自殺は4件にとどまっていた。
地元の消防には投身自殺者の捜索・救助のための救助工作車が配備されており、
橋のたもとには地元住民により「まてまて地蔵」が設置されています。
国道にかかる橋で渡った先には多くの観光スポットがあるため、昼間は車の通りも多いのですが、
夜は絶対に近寄ってはいけない恐怖の場所と恐れられ、
遠くからも肝試しに訪れる人が後を絶ちませんでした。
そんな阿蘇大橋、2016年の熊本地震の際に、橋まるごと跡形もなく消え去ってしまいました。
隣接する山の崖崩れにより、一瞬にして崩落してしまったのです。
ニュースなどで記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、
近くに住む大学生が車ごと巻き込まれたようで、
長期間にわたる捜索活動が行われていました。
発見の第一報では、「人らしき物が発見された」と報道されていました。
阿蘇大橋崩落のニュースは、心霊スポット通には色んな意味で衝撃でした。