大量のお地蔵様(札幌市 中央区)

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交通事故

当時札幌市に住んで居た時にドライビングコースとして車でよく走りに行く場所がありました。

そこは都心部にある自然豊かな森であり、夏場は登山コースとして賑わい、夜は美しい夜景を望むことが出来る場所でした。

そんな都会のオアシスのような場所なのですが、そこを車で登っていくと路肩に大量のお地蔵様があることが気になっていました。

札幌出身の友人にそのことを聞いてみると、その地蔵は四国八十八か所と関連がある由緒正しきものであり、昔からあるものであるらしい。

しかし友人がまだ幼かったころ、当時そこを走っていた暴走族が面白半分にそのお地蔵様を倒して破壊するという罰当たりな事が頻発するようになったとのことだ。

近隣の人は壊された地蔵を何度も直すも、翌朝になるとまた暴走族によって破壊されていた。

いつか罰が当たるぞ・・・と誰もが思っていた矢先のことだった。

地蔵を壊し回っていた暴走族の一人がガードレールに衝突したという事故が起きたのだった。

それは右腕が欠損してしまうという大事故だった。

暴走族は運ばれていく救急車の中で

「ごめんなさい!ごめんなさい!返してください。もうしませんから俺の右腕返してください!」と何度も何度も叫んでいたとのことだ。

話によると、この暴走族は地蔵を壊した後に罰が当たると騒ぎ自分らの行為を警察に通報した近隣住民への嫌がらせとして、壊した地蔵の右腕を住民の玄関先へ投げ込んだとのことだった。

何度も何度も壊されるお地蔵様であったがついに堪忍袋の緒が切れたのであろうか、

自分が持って行かれたのと同じ暴走族の右腕を持って行ったのかもしれない。

今でもそのお地蔵様は壊されることも無くそこに鎮座している。

時々管理人が地蔵の清掃や管理を行っているらしい。

友人の話ではその管理人は右腕が無いとのことであるが・・・。

それが改心したかつての暴走族であるのかまでは解らないとのことだった。