初めての明治神宮の年越し
それは人生初めての明治神宮での年越しをした夜の事です。
付き合っていた彼氏を23時くらいに待ち合わせをし、明治神宮へ向かいました。
思っていた以上の混雑で度肝を抜かれました。
実は私、それまで明治神宮をちゃんと参拝したことが無いんです。
修学旅行で自由観光で一度来たことがありましたが、
集合時間ぎりぎりで駆け出しダッシュで参拝したので、ちゃんとしっかり見たことは無いんです。
そんな夜にちょっと不思議な体験をしました。
お参り
境内についたのは三時近かったです。
物凄く寒くて彼の顔は青ざめていました。
あまり人が多いと感じることが出来ないんですが、並んでいる間もやはり妙な気配は感じていたんです。
子供でしょうか?ざわざわ騒ぐ大人たちに紛れて、クスクスとはしゃぐ子供の気配。
その時はこんな深夜に不謹慎な親もいるもんだ、と憤慨していました。
そんな事もつかの間、境内に到着。
それとなくお参りをし、早々に帰る事にしました。
帰り道
とりあえずおみくじだけ購入し、帰り路に着きました。
そこには至る所に焚火がされており、暖が取れるようになっていました。
恐らく用意してくれたであろう人達がその近くで待機し、火が消えないように管理していました。
何度か暖を取りながら歩き、私は気が付いてしまったんです。
人が少ない・・・
あんなに大量に並んでいた人数が、辺りに見当たらないんです。
他の道があったのかもしれません。
それにしても少なすぎます。
そして今も聞こえる子供の声・・・
そこで背筋が寒くなり、私は彼の手を取り足を速めました。
その時です。
はっきり聞こえました
「いってらっしゃい」
とある暗闇にて
私は人の声で、女の子で、でも生きてはいないと確信できる声を聞きました。
しかし、それをいちいち彼に説明する時間が勿体なく、一刻も早くその場を離れたかったんです。
そのあと私達が向かったのは、大久保。
レンタルルームのような”とある暗闇”があり、そこで少し仮眠することにしました。
もちろん何度か利用したことがある場所です。
受付で会計を済まし、ロッカーで着替えている時に彼に言われた言葉のせいで私は眠ることが出来ませんでした。
「ねぇ、なんでさっき、おかえりなさいって言ったの?」
新年早々のあけましておめでとう的なシャレなんでしょうか・・・
でも声しか聞こえないし、姿が見えない状況であれは怖かったです