憑依というものをあなたは知っていますか?
シャーマンやイタコ、そのほかにもさまざまな場所で憑依というものを我々は目にします。
恐山のイタコなんかはズーズー弁で外国人の憑依をすることなどからバカにされるような発言も見聞きします。
しかし、現実にあの人達は憑依というものを体験しているのだと思います。それは実際に修行をした成果であったり、天性の素質だったりすると思います。
そしてもう一つは病気、シャーマンになるには巫病という病気にならないとなれないという地域もあります。
巫病(ふびょう)とは、呪術者・巫(シャーマン)がシャーマンになる過程(成巫過程)において罹患する心身の異常状態をいう。
いわゆる召命型のシャマニズムにおいて、巫病は成巫過程の重要なステップと位置づけられている。
思春期に発症することが多く、具体的には発熱、幻聴や神様の出てくる夢、重度になると昏睡や失踪、精神異常、異常行動などが症状として現れる。
これは世界的にあり、症状はどの地域でも似通っている。シャマニズムの信仰において、巫病は神がシャーマンになることを要請しているのだと捉える。
これは本人の意志で拒絶することが困難であり、拒んだために異常行動により死亡するという例も散見される。そのため、巫病になった者は、たいていの場合がその社会の先輩のシャーマンから、神の要請に従うことをアドバイスされる。
巫病は、夢で与えられる神の指示の通りにすることや、参拝や社会奉仕などを行っていくうちに解消されていくとされ、巫病を克服することによって、シャーマンとして完成すると信じられている。巫病を経てシャーマンとなった者は、神を自分の身に憑依させることができ、神の代弁者となるとされるが、シャーマンとしての仕事を辞めると、再び巫病を発症すると考えられている。
巫病という病気は統合失調症にも似た感覚を覚え、それゆえ大変な苦労を人生で背負うということを聞いたことがあります。
勝手に体が動く、勝手に自分がしゃべりだす、それを体験するとしたらそんな恐怖はあるでしょうか?
巫病が確認されるシャーマンの例としては、
イタコ、ゴミソ(青森県)の他にも、
ユタ、ノロ(沖縄県、巫病はカン(神)ダーリィと呼ばれる)
トゥスクル(アイヌ)
韓国のムーダン(巫堂)
など世界中で存在しています。
恐山のイタコさんの話に戻りますが、イタコ達は本当に憑依をしているのだとしたら、もし、あなたがバカにするとどう影響があるのでしょうか?
幽霊や、魔物などは、旅行先からついてくるといいます。
霊の話をすれば、そこに霊は集まるといいます。
あなたが笑いながら幽霊の憑依や、イタコ、シャーマンの話をしていたら、おもしろいのは幽霊や魔物の方かもしれません。
巫病は精神病理学でも病例として取り上げられている。
医学的にはノイローゼ、偏執、てんかん、錯乱などの精神症の一種と考えられているが、医学的原因は明らかではない。
巫病の症状がシャーマニズムのいうように本人の信仰への帰属によって軽減されていくことは認められている。
新しい獲物にしてもいいよね。この人に憑いてもいいよね。そんな声がする気がするのです。
幽霊や魔物をバカにしているみなさん。あなたも信じられるようになれるかもしれませんよ、憑依という現実を、巫病という現実を。
あなたに、新しい現実、新しい常識の扉が開いてしまわぬよう、そっと祈っております。
どうかお気を付けて。。。