これはAさん(仮)が聞いた話です。
Aさんの後輩にはBさん、Cさん、Dさんという方がおり、
その方々から聞いた話らしいです。
ある日、AさんはBさんから怖い話を聞きました。
それはBさんが高校生の頃に行った修学旅行先での出来事でした。
夜、Bさんは友達5人と同じ部屋で他愛のない話で楽しんでいました。
しばらくして、Bさんは疲れて寝てしまいました。
ふと起きるとBさんにとって人生初の金縛りにあっていました。
初めて金縛りにあったのでBさんは最初、
『どうしよう・・・怖い怖い怖いっ・・・』と焦っていましたが、
『でも、今日は友達が5人もいるし、
皆を見れば安心して金縛りが解けるかもしれない』と考えました。
しかし、周りを見ると部屋には自分以外誰もいませんでした。
『どうして皆居ないんだっ・・・』
Bさんを更なる恐怖に突き落としました。
その時、スーッとドアが開き5人が部屋に入ってきました。
『良かった』きっと、トイレにでも行っていたのだろうと考え、Bさんはひと安心しました。
しかし、よく見るとその5人はBさんの友達では無かったのです。
服装はBさんの友達5人のものと同じでした。
顔だけが全くの別人だったのです。
その顔が金縛りにあっていて身動きの取れないBさんにどんどん近づいてきて目が覚めました。
この話をAさんはBさん以外の後輩Cさん、Dさんからも聞いていたのです。
二回目、同じ話を聞いたとき、Aさんは『きっとネットで拾った話なのだろう』と思いました。
それからしばらくして、3人と同時に会う機会があり、そのことを3人に伝えました。
「お前ら、同じ話してたぞ」
「マジですか」
「でも僕は本当に体験したんです」
それぞれ皆嘘ではないと言い切りました。
そして、話をより詳しく聞くと驚くべきことが発覚したのです。
旅行の理由は、Bさんは修学旅行、Cさんは卒業旅行、Dさんは家族旅行でそれぞれバラバラだったのですが・・・
3人とも長野県の同じ旅館で体験したことだと分かったのです。