私が中学1年生のときの話です。
友達たちが窓際で「こっくりさん」をやっていました。
私は怖いので参加したことがありませんでした。
この日は何故か上手く「こっくりさん」が帰ってくれなくて、何度かみんなで
「こっくりさんお帰りください」と、繰り返していました。
すると先生が教室に入ってきたので、「こっくりさん」はうやむやのままに終わりました。
先生が授業を始めようとしたその時でした。
女子生徒の一人が、まるで男の人の声で何かを喋りだしました。
先生が注意するのも聞かず、いままでに聞いたこともないような声で彼女は喋っていました。
その声はとても苦しそうでした。
そうする内に、他の女子生徒の中にも喋ったり唸ったりする子たちが出てきました。
ある子は子供の声だったりもしました。
騒然とする教室をなんとか落ち着かせようと先生や、何もなっていない子供たちが苦しがっている子たちに話しかけると、よく聞き取れない声で、
「あつい・・・」だとか、「おかあさんは?」だとか、ある生徒は腕を触ると「痛い痛い」と言って呻いたりしました。
ちょうどそこへ、移動教室で3年生が通りかかりました。
すると、その異様な光景に驚き、「どうした、お前ら」と兄弟、姉妹のいる生徒は自分の妹に駆け寄り、
「どうしたの!しっかりしなさい!」と叱ったりして落ち着けていきました。
最初に苦しみだした女子生徒だけは、治まらなかったので保健室に連れて行かれました。
まだ少し、様子のおかしい生徒はいたけれど、なんとなくみんな気はそぞろでしたが落ち着きました。
これが私の忘れられない夏の思い出です。
ちょうど前日に大きな飛行機事故があったので、
「こっくりさん」を上手く帰せなかったことで事故にあった人たちが入ってきたのかな、なんて私の中では考えています。
が、この事についてその後誰かと話したことは一度もありません。
なんとなくいつも話題には上りません。
いずれにしろ真実はいまだに不明です。