怖い話とはいえないかもしれませんが、犬は人間の話をすべて理解しているのか
と考えさせられたことがありました。
私がまだ幼いころ、夏休みに叔母に家に泊まりに行きました。
叔母の家は外に雑種の犬を飼っていて、泊まりに行った日の数日前その犬は
小さな黒い子犬を、たしか5~6匹はいたと思うんですが、生んでました。
幼い私は、その子犬のかわいらしさに目が離せず、ずっと子犬のそばで遊んでいました。
縁側がある叔母の家は、縁側から犬の親子がよく見える場所で、そこに母と叔母が座っていました。
そこで叔母は母に「こんなに生まれっちゃって、うちじゃあ飼えないからどうしようかと思って。
あなたのうちで一匹でもひきとってもらえないかな」って。うちも犬を飼っていたので母は2匹は飼えないと伝えていました。
すると叔母は「やっぱり保健所で引き取ってもらうしかしかたないね。可哀そうだけど。
保健所で運よく貰い手が見つかればいいけど、大半はやっぱり殺されちゃうんだよね。
でもうちもこれ以上飼えないし、仕方ないかねぇ」などと母に話していました。
私はそんな可哀そうなことやだ、お母さんうちで飼えない?とせがみましたが無理でした。
翌日目を覚まして、子犬を見に行くと母犬の姿はあるけど子犬がいません。
叔母を呼びに行って母犬が伏せているのをどかしてみると土に埋もれて子犬が全て死んでいました。
犬が足で掻いたような砂の跡があって、穴を掘って母犬が子犬に上から砂をかけて埋めてしまったんではないかという結論でした。
真相は分かりませんが母と叔母は昨日保健所に連れていく話したから保健所で殺されるくらいなら、母犬が自分の手で殺しちゃったんじゃないかと話していました。