夏の時期で、深夜でも暖かな日でした。
会社の同僚たち3人と夜の12時に仕事が終わって、
食事をしてから暇だったので東尋坊へドライブがてら遊びに行きました。
夜中なので、さすがに私たち以外に人は居なく、
街灯が灯っているだけの東尋坊へ入っていき、
仕事のことを話しながら岩場で座っていました。
心霊スポットというのは有名な話で、
東尋坊の崖から海へ飛び込み自殺するひとが多く、
崖の方へ行くと引きずり込まれて海へ落ちてしまうという話です。
実際に近くの旅館で働く友達は1か月に
1回は早朝から浜辺に救急車が来るのを見るそうです。
自殺する人を助けようと、相談用の電話ボックスが
あることを同僚の話すと、行ってみようということになり、
電話ボックスを探しに行きました。
岩場の方から入口の方へ少し戻ると、下に続く階段が道の横にありました。
その階段を下りて少し歩くと曲がり角の向こうに電話ボックスが見えました。
その瞬間、私たち以外誰も居ない場所なのに、後ろから石が落ちる音がしました。
電話ボックスを見つけて、怖くて黙っていた中の
石の落ちる音は鮮明に聞こえ、一斉に振り返りました。
振り返った方には誰も居ませんでした。
みんな石の落ちる音を聞いていて、お互いに
誰が石を投げたかと聞き合いましたが、
誰も投げておらず、一層怖くなり東尋坊から急いで出ました。
車内では、みんな怖さから、ふざけ合った話をして
東尋坊での話を忘れようとしていました。
後日、県外の友達と電話をしているときでした。
話している途中で、友達がいきなり。
「ねぇ、最近変な場所に行かなかった?」
と、聞いてきたのです。
私は、すぐに東尋坊のことが頭に浮かびました。
その友達は霊感のある子だったので、もしかてと思い、東尋坊での話をしました。
すると、その子は。
「やっぱり・・。女の人の霊がついてきてるから、
近いうちにお寺にお祓いに行った方がいいよ。」
と言われました。
私は恐怖から、急いでお祓い出来る場所を調べて、電話で予約をしてお祓いに行きました。
遊び半分で、心霊スポットに行くものじゃないなと、あれから東尋坊へは行っていません。
二つ目:東尋坊のデートで起こった心霊体験
これは私の実体験ですので私以外はあまり怖くないかもしれません。
ある夏の日、付き合ったばかりの彼女と福井県の東尋坊と言う所に観光に行った時の事です。
付き合った彼女がかなりの心霊好きと言う事もあり
有名な自殺名所の所にある公衆電話の話に食いついてきたので
「今度見に行くか~」と冗談交じりに行ったことが始まりでした。
「行くっ」と目を輝かせていたのを覚えています。
取り合えず休日は人が多いだろうという事で平日に
休みを頂いて東尋坊に行くことに…到着したのは昼でした。
昼には観光スポットでもあるので他のお客さんも結構います。
ですので怖いと言う感覚はそれほどありません。
ですが公衆電話だけは異様な雰囲気がありました。
恐らく公衆電話に貼ってある自殺を思いとどまる様に
促した張り紙を見た事による恐怖のイメージが強かったのだと思います。
お土産やらなんやらを買いながらブラブラしていたらいつの間にか夕方になってきました。
夕方になるとお客さんも帰りどんどん寂しいイメージが支配していきます。
付き合い始めたばかりと言う事もあり余り人気のない林道の散歩道を歩くことにしました。
まだ手を握るまでは行っていなかったので
彼女の少し右後ろを歩きながらバカ話していたのですが、
ふいに彼女が「何~?」っと笑顔で振り向いてきました。
何が何だかわからなかったので「何が~?」っと
デレデレで聞き返したのですが、その後彼女が笑いながら
「今肩を叩いたでしょ^^何かなって思って」っと笑顔で答えてくれました。
でもおかしいのです。
彼女の少し後ろを歩いていたので彼女の肩を叩けるのは確かに私しかいません。
ですが私はポケットに手を入れていたので叩くことは出来ません。
さらに結構な強さで叩かれたらしくビックリしたとも言っていました。
どう考えてもおかしいんです。
人気もないし、何より私が後ろでずっと見ていたんですからね。
すぐに手を引いて逃げ帰ってきました。
彼女はずっと私が叩いたと思っており、
「怖がらせても無駄だよ~」っと言うのですが、
私はそれどころではありませんでした。
私だけが怖いと感じた夏の日でした。
もう東尋坊には行かないと思います。