幼少期に聞いた話です。
母がまだ幼かった頃、叔父の部屋は母の私室だったそうです。
母は幼い頃、そこの2段ベッドの上に寝ていて、その時初めて金縛りを経験した、と言います。
ある日、母は真夜中にふと、目を覚ましました。
喉が乾いたので、下に降りるために起き上がろうとしますが、体が動きません。
どうしたのか、と思っていると休に体にずしり、と重みがかかり手足を拘束されたのがわかったそうです。
それと同時に、白いモヤのようなものが人の形を作り、その靄は、母の顔を覗き込むようにしていたそうです。
その日は怖くて動けず、そのまま意識を失ったそうです。
翌朝、母は、自身の弟2人と、自身の母親にこの事を相談しましたが、鼻で笑われたそうです。
スッキリしない気持ちのまま、母は学校に向かいました。
そして、それから、毎晩のようにそれは現れたそうです。
手足を拘束され、ずしり、と上からのしかかられ、顔を覗き込まれます。
しかも、その時間は少しづつ長くなりました。
その状況に、母も堪忍袋の尾が切れたのでしょう。
ある日、頭にきたので、こう言ってやったそうです。
「いい加減にしてよ!」
そう言いながら、手足を思い切りばたつかせると煙は霧散したそうです。
まだ怒りの冷めやらぬ母は、そのまま自分の布団を2段ベッドの上からおろし、床に敷き直して寝たそうです。
床に布団を敷くようになってからは、その煙と遭遇することはなくなり、母も結婚して家を出ました。
そして、ある日、生まれたばかりの私を連れて帰った際、
叔父が、かつて母がそうしていたように、床に布団を敷いて眠っているのを見て、確信したそうです。
「出たでしょ?」
そう聞いたところ、叔父は酷く驚いたそうです。
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