2年前の今頃の夏です。
私は、スキューバダイビングが趣味で仲間とよく潜りに行っています。
2年前、仲間と何処に行くか計画を立てて新島に行くことに決めました。
海の中もクリアで泳ぎやすく良いと人からいい評判を聞いていました。
観光も兼ねていくことにしました。
この時期は台風や天候が荒れやすく場合によっては中止。
駄目なら東京か横浜で過ごそうと考えていました。
しかし、天候に恵まれ行くことができ4泊5日滞在しました。
ダイビングは海の中は綺麗で最高でした。
また、新島は自然に溢れて観光客も意外に多かったです。
伊豆諸島の一部ですが、あまりそれを感じさせない。
海外の島々の雰囲気がしました。
夜は星空が綺麗でくっきり見えて感動しました。
確か3日目だったと思います。
この日は1日新島の中を観光しようと決めました。
ホテルから運よく車を借りる事が出来ました。
メンバーは、私とSさん、Nさん親子(子供さんは当時小学4年生)、
Gさん、Hさん、Iさん。Rさん(女性)、Jさん(女性)で島を車2台で周りました。
モヤイ像や、ガラス細工等見て行きました。
神社等も見て可能な限り行ける場所に行きました。
その中で山手に近い長栄寺という場所に行きました。
昼を過ぎてからだったと思います。
照り付ける日差しの中行きました。
昔の罪人が新島に流されてそこで無くなった流人達の墓場があるという場所でした。
お寺自体は普通でした。
墓場の方に他の観光客の方もいらっしゃいました。
墓は高い作りの石でなく低い。
日本の墓と比べて石だけとかシンプルさが漂っていて異国の墓というイメージがありました。
墓というより庭園においてある石という感じがして不思議な雰囲気でした。
私は墓を見ていた時に、Nさんの子供さんM君が隣に居ました。
彼の近くに来た時に、「なんか白いものが浮いてる。」と言いました。
私はM君のつぶやきが聞えたので周りや空を見てみましたが何も見えません。
他のメンバーは寺や木陰の方に行き、他の観光客の方も去っていった時でした。
私は思わずM君に「何か浮いていた?」と聞きました。
すると彼は「なんか白い煙のようなものがふわふわ墓の周りに浮いていたんだよ。」とM君は言ってきました。
とても嘘を言っている顔ではありませんでした。
私はとりあえずみんなの所に戻ろうと言った時に彼は
「おじさん。(私の事)後ろ見て。」と青白い顔をして言いました。
私は振り向くと、真っ白な石の墓の所で男性らしき姿を見ました。
表情は虚ろ。
髪は肩まで長髪。
来ている服は白く昔の着物のような姿でした。
そして、その男性の腰から足が見えませんでした。
「えっ?!」私は驚きました。
ですが、それはパッとはじける様にその場で嘘のように消えました。
私は目をこすってよく見ましたがいませんでした。
「お、おじさん。行こう。帰ろ。お父さんの所行きたい。」
M君が私の服を引っ張ってきたので直ぐにその場を去りました。
寺の方に行きメンバーと合流しました。
車の方に戻ろうとした時に先程一緒になった他の観光客の人達が、
「墓の上に白いふわふわした物がずっと漂っていたの見えた。」
とか「林の陰から白い顔が見えた」とか言って少し背筋が寒くなってきました。
その後車に乗り他の場所を見に行きました。
その後何もありませんでした。
他のメンバーから後で聞きましたが、そんなものは見えなかったと言っていました。
ただ一人だけ、ダイビング仲間のGさんはお坊さんですが、
「宗派も違ってあの場所にはあまり滞在しなかったけど
、墓を見た時白い丸い球が2、3個漂っていたのは見えた。」
と言ってました。
特に何かされたという訳ではありませんが、
私やM君他の人達が見えたのは流人達の霊だったのでしょうか?
少し不思議で怖い体験でした。
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