今から10年以上も前の話ですが、又聞きした話を書いていきたいと思います。
この話の主人公は佐藤(仮名・当時19歳)です。
ある年の夏、千葉県内にある大学に通っていた佐藤は夏も終わることだし、
どこか肝試しに行かないかという話を友人たちとしていたそうです。
佐藤は大学に入ってからは少しやんちゃで夜はよく遊ぶことが大好きでした。
そんなわけで佐藤は友人数名を連れて千葉県某所にある今は廃墟となっているホテルに肝試しに行くという計画を立てました。
そしてホテルへ行く当日となり、夜の10時頃に到着したそうです。
ホテルの中は思ったよりもキレイで、佐藤たち大学生は怖い印象は全くうけなかったそう。
肝試しにきたものの期待外れだったため、佐藤たちはホテルの中で騒ぎながら回って帰ることにしたそうです。
ホテルの中をまわっているとよく見ると厨房だけなにやら荒らされている様子がありました。
有名な肝試しスポットだったため誰かが厨房に入って荒らしたのだろう、佐藤はそう思っていました。
そして夜の12時ごろに佐藤たちは家路に着くこととしました。
次の日、佐藤は背筋も凍る思いをすることとなりました。
朝、テレビをつけてニュースを観てみると千葉県で女子高生が男複数名に拉致され殺害されたのちに、
遺体を遺棄された事件があったという内容でした。
さらに詳しく内容を聞いていると遺体が遺棄されたのは昨日の夜9時ごろ、
あの肝試しに行ったホテルの厨房の冷蔵庫の中でした。
佐藤が見た厨房が荒らされたあとというのは女子高生を殺害した犯人たちが遺体を遺棄するために荒らした跡だったのです。
もしも、あと一時間早くホテルに着いていたら女子高生を殺害した犯人たちに鉢合わせたということを考えると背筋がゾッとします。