同級生の死。
この話は私が大学時代に、同じ科の同級生から聞いた話です。
この同級生は今画家になり、社会福祉にも貢献している信頼できる人です。
学生時代になじみの喫茶店で仲間とコーヒーを飲みながら話していた時でした。
女子学生Kがこんな話をしました。
「私こんなことがあるとは夢にも思わなかったのよ。
高校3年生の時だった。同級生の女子が大病を患ったの。
Yちゃんって皆呼んでた。入院したわ。
皆回復を祈ったけれど残念なことに亡くなったの。
彼女が入院する頃にみんなで取り組んでいたことがあったわ。
創作ダンスをグループで考え発表するということだった。
亡くなったと皆落ち込んだけど、彼女の分も頑張ろうって言って創作ダンスの発表をしたの。
誰かが写真を撮ってくれていたのよ。現像して出来上がった写真を皆で見たのよ。
みんな息を飲んだわ。
彼女が一緒に踊っていたわ」こうKは静かに話しました。
この話を聞いた私たちはその話を信じました。
Kは嘘をついたことはありませんでした。
祈る人。
加えて私にはこういう経験があったのです。
高校時代の同級生M君がある写真を見せました。
M君は熱烈な鉄道ファンでした。
たくさんSLの写真を撮っていました。
ある日学校に一枚の写真を持って来て皆に見せました。
停車したSLをカメラに収めていました。
君はここをよく見るよう皆に言いました。
アッと驚きました。
旧日本軍の制服を着た、ゲートルを巻いた兵士らしき人が
手を合わせて向こう向きに立っているではありませんか。
心霊現象という言葉がありますが、この言葉では言い表されていない
「思い」「願い」はずっと残っているのかもしれないと思ったのでした。
二つの例はそれを思わせるに十分でした。