飛鳥の古墳めぐりにて遭遇した怪奇(吉備津姫王の墓)

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昔のこと。

ふと、思いつきで、奈良の飛鳥まで行こうと思った。

猿石、酒船石などの遺跡をこの目で見たいと思っていたからだ。

大阪近鉄阿倍野橋駅から、奈良の飛鳥駅へ向かう。

到着してすぐ、駅の周辺でレンタル自転車を借りた。

秋で日差しも空気も気持ちがイイ。

サイクリング気分だ。

なるべくなら、店でくれたマップを見ずに行きたかった。

その方が面白いからだ。

行き当たりばったりに、歴史のあるスポットを散策する。

するといきなり亀石を発見した。

飛びかかってはこないけど、感動する。

鬼の俎(まないた)、鬼の雪隠(せっちん)も見る。

歴史の舞台に立っているのだな、と思った。

気を良くして、次は吉備津姫王(きびひめのおおきみ)の墓に行く。

古墳は全体が森の様になっている。

それが面白い。

写真を撮るため、自転車を降りる。

正面に鳥居があるのでそれも撮る。

すると突然、森の闇の中、一瞬の光に照らされて、人の様なものが現れた。

それと同時に、私の体を冷気が駆け上り手足が動かなくなった。

金縛りだろうか?だが、目だけは人の様な物に釘付けになっている。

現れたのは二人。古墳の入り口の外で、お互いに少し離れて立っている。

体は半透明、表情も見えない。着物と兜を着け槍を持っているが、体と同じように半透明だ。

でも、着物と兜が、埴輪とそっくりなのがわかった。

大君(おおきみ)の御霊屋(みたまや)を守る、警備兵だろうか。

ちょっと、近づき過ぎたのか。

次第に、二人の姿は消えていった。戒めは解けたが、寒気は続いている。

それでも、好奇心には勝てない。

まだ、警備兵の視線を感じるため「すみません!写真撮らせてください!」と、断りを入れて三脚を慌てて用意し、タイマーで写真を撮ることにした。

だが、三脚ごとカメラが倒れた。

またもや、強い寒気と視線を感じる。もう一度、撮ろうとするがまたカメラが倒れる。

ええぃ、今度こそ!今度は写真が撮れた。強い寒気と視線に耐えられなくなったので、「すいませんでした!」
と詫びを入れた。

他にも遺跡は沢山あったが、さっさと尻尾を巻いて、退散した。

家に帰り、フィルムを現像する。

写真は、吉備津姫王の墓だけ真っ黒だった。

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